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石材
「石材〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
石材の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「新生」より 著者:島崎藤村
》蒸した墓石は行く先に並び立っていた。その墓石の古い形式から言っても、惜気もなく
石材を使って組立ててある意匠から言っても、全く今の時代からは遠いことを語っていた....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
こわしの容易なわが国の木造建築のようなある建築様式においてのみ可能であった。煉瓦
石材を用いるやや永続的な様式は移動できないようにしたであろう、奈良朝以後シナの鞏....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
が二つ、右手の壁には、降矢木家の紋章を中央に刻み込んである大きな壁炉が、数十個の
石材で畳み上げられてあった。正面には、黒い天鵞絨の帷幕が鉛のように重く垂れ、なお....
「メールストロムの旋渦」より 著者:佐々木直次郎
四五年、四旬斎前第二日曜の早朝、その怒号狂瀾ことにはげしく、ために海辺なる家屋の
石材すら地に崩落せり」 水深については、どうして渦巻のすぐ近くでこういうことが....
「霊魂第十号の秘密」より 著者:海野十三
きょ》であった。そこには山を切り開いて盆地《ぼんち》が作られ、そこに巨大なる大理
石材《だいりせきざい》を使って建てた大宮殿《だいきゅうでん》があったが、今から二....
「ふしぎ国探検」より 著者:海野十三
物を温《あたた》めたりすること、建築用の水成岩《すいせいがん》を掘りだして切って
石材《せきざい》にすること……かぞえていくと、きりがありません」 「まあ、ずいぶ....
「八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
唾物だ。都育ちの室咲き剣術、なかなかもってそんなものではない……山から切り出した
石材そっくり恐ろしく荒い剣法じゃ……そろそろ呼吸が荒くなって来たぞ、あまりに神気....
「時限爆弾奇譚」より 著者:海野十三
はからからと笑って、 「やあ、なにを騒ぐぞ。これも商人の儲け仕事の一つさ。つまり
石材の値が、高くはねあがる見込みだと一般に思わせて、大儲けをしようというわけだよ....
「イワンの馬鹿」より 著者:菊池寛
そこでタラス王は、新しい御殿をたてることにしました。かれは掲示を出して、材木や
石材などを買入れることから、人夫を使うことをふれさせ、何によらず高い価を払うこと....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
れたバカがいるのですよ」 「縁の下に入り口がないのかえ」 「ございません。四囲は
石材をぬりかためたものです」 「新門の辰五郎の話では、ぬりこめた
石材をうごかす術....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
の二割四分を占有して居るということでありますが、細密にこれを検討して、建築材料、
石材、肥料等百貨店の取扱い得ざるものを除き、現在百貨店が販売している商品のみを採....
「仇討姉妹笠」より 著者:国枝史郎
用地の辺りまで歩いて来た。 御用地なので空地ではあるが、木も雑草も繁っており、
石材なども置いてあり、祠なども立っており、水溜や池などもある。そういう林であり藪....
「剣侠」より 著者:国枝史郎
から、右の方へ歩いて行った。 と、一人の夜廻りらしい男が、六尺棒をひっさげて、
石材の積んである暗い陰から、鷺足をして忍び出て、陣十郎の後を追った。 足を払お....
「田舎医師の子」より 著者:相馬泰三
の床の間の前に立った時、そこに何か黒く光る木の台に載せられてあった白色の半透明な
石材の香爐と、そしてそれに施こされてあるきわめて微細な彫刻とが確かにそうであった....
「周防石城山神籠石探検記」より 著者:喜田貞吉
現在の状態は、右の西原氏の報告に、 穴は福岡県の分よりも小さく、左右の石垣も其の
石材も比較的小に有之候。此の地の人は単に四穴のみを知り、其の左右に連続せる石垣に....