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石片
「石片〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
石片の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十二支考」より 著者:南方熊楠
じ、ニュージーランドのマオリ人がクック地峡の赤い懸崖を古酋長の娘の死を嘆いて自ら
石片で額を傷《やぶ》った血の染まる所と伝えるなど例多くタイラーの『原始人文篇《プ....
「坑夫」より 著者:夏目漱石
ている。その条路《えだみち》の突き当りで、カラカラランと云う音がした。深い井戸へ
石片《いしころ》を抛《な》げ込んだ時と調子は似ているが、普通の井戸よりも、遥《は....
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
開いて居る為余の目には留まった。
余が其の前を過ぎようとすると、中から誰か黒い
石片《いしきれ》の様な者を投げ附けた、余は大いに用心して居る際ゆえ手早く身体を転....
「法窓夜話」より 著者:穂積陳重
(L'abbe Thenon)は、このクレート島において古文を彫刻してある一個の
石片を獲たが、氏はその文を「考古学雑誌」(Revue archeologique....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
て、街道を通過する者の注意を惹き難き個所に在り。
(二)石切場内には大小無数の
石片石塊と、石工の作業の跡、及、街道より散入したる藁、紙、草鞋、蹄鉄片、その他凡....
「白峰山脈縦断記」より 著者:小島烏水
、人夫もみんな初めての途で、茫然しているばかりだ、ともかく眼の前の大山を登った、
石片が縦横に抛げ出されている、しかし石と石とは、漆喰にでも粘ッつけられたようで動....
「石油の都バクーへ」より 著者:宮本百合子
を通りすぎた。 どの小道へ曲っても、乾いた太陽と風とがある。 粘土と平ったい
石片とで築かれたアラビア人の城砦の廃墟というのへ登り、風にさからって展望すると、....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
語ってきかせるようなものにすぎない。
彼は掘り薄暗き穴に隠すなり、
銅貨銀貨
石片死骸|妖怪《ようかい》、あるいは無を。
今日ではなおそのほかに、あるい....
「塩原多助一代記」より 著者:三遊亭円朝
いますが、其の石は明治四五年の頃まで残って居りまして、只今でも彼の横町の溝の縁に
石片や何かゞ積んで有りますが、玄蕃石の余程厚いもので、側面に山口屋善右衞門手代鹽....
「雪」より 著者:中谷宇吉郎
れていない。 寺田先生は、小浅間にのぼられる道々に転《ころが》っている岩石の
石片を眺められながら、これだけのことを考えられた。これは地の底から噴出した物質か....