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石磴
「石磴〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
石磴の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「神社合祀に関する意見」より 著者:南方熊楠
趾の立木売却二千五百円を得、合祀費用三百五十円払いて、残り二千百五十円行方不明、
石磴《いしだん》、石燈籠、手水鉢等はことごとく誰かの分捕りとなる。かかる例多きゆ....
「草枕」より 著者:夏目漱石
見ると、白く光るとはこの時初めて知った。藪から上は、松の多い山で、赤い幹の間から
石磴《せきとう》が五六段手にとるように見える。大方《おおかた》御寺だろう。 入....
「狂乱」より 著者:近松秋江
過ぎていたが、見物の群衆は、京から三里も離れた山の中でも雑沓していた。私は、高い
石磴を登って清洒な神護寺の境内に上って行き、そこの掛け茶屋に入って食事をしたりし....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
と思う。 さて続いて、健ちゃんに、上野あたりの雪景色をお頼み申そう。 清水の
石磴は、三階五階、白瀬の走る、声のない滝となって、落ちたぎり流るる道に、巌角ほど....
「雪柳」より 著者:泉鏡花
だった。 麻布の松は、くらがり坂の上にかくれて、まだ見えない。道の右手に、寺の
石磴がすっくと高い。心なしか、この磴が金沢の松の上り口にそっくり似ている。(ここ....
「ある神主の話」より 著者:田中貢太郎
船場におりようとする河土手になった林の中を注意して歩いていた。と、路の上に新しい
石磴があって、やはり新らしい檜の小さな鳥居が見えた。勘作はたしかにこれだと思って....