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「石綿〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

石綿の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
振動魔」より 著者:海野十三
すえに、真黒で四角の変圧器まで取付けていった。それがすむと、厚ぼったいフェルトや石綿や、コルクの板が搬び入れられ、それはこの小屋の内部の壁といわず、天井といわず....
申陽洞記」より 著者:田中貢太郎
ってしまいます」 大王はまた唸り声を立てた。李生は腰の皮袋をはずしてその中から石綿に浸した薬液を取りだし、その小部分を撮みとって大王の一方の手へ乗せた。 「こ....
絵姿」より 著者:渡辺温
一通の手紙は此処に書いて持っている……承知してくれるね。二階には瓦斯の火もあれば石綿もある。また必要な薬品なぞは一切使いをやって買わせればいい。二人の間の永遠の....
函館の大火について」より 著者:寺田寅彦
これは理論上からも予期される事であり、またたとえば実験室において油をしみ込ませた石綿板の一点に放火して、電扇の風であおぐという実験をやってみてもわかることである....
十姉妹」より 著者:山本勝治
燃え熾からしむべき薪である筈だった。この新らしい薪であるべき事柄が、何時の間にか石綿の様に燃えなくなった以上に、却って自分を卑怯にする鞭の役目を努めるとは、前線....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
鴨居の品書き 五吋 四・五吋 四吋 三・五吋 三吋石綿煙突 一本 三円 二・六三 二・二五 一・五〇 一・三五 バンド ....
豆腐買い」より 著者:岡本かの子
運んで呉れる。 巴里の空は寒天の寄せものだし、伯林の空は硝子製だし、倫敦の空は石綿だった。そしていまこの日本の空は―― 加奈子は手を差し延べて空の肌目を一つ....
ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
くし共には 下界の屑を舁き載せて持っているのがつろうございます。 よしやその屑が石綿で出来ていても、 清浄ではございません。 強い霊の力が 元素を 掻き寄せて、....
オスカー・ブロズキー事件」より 著者:妹尾アキ夫
フラスコと、小型の折りたたみ式の三脚と、アルコールランプと、伝熱砂盤がわりになる石綿の盤なぞをとりだし、黒焦げの灰を手にとってよく調べたあとで、その一片をとって....