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砂を噛むよう
「砂を噛むよう〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
砂を噛むようの前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「忠直卿行状記」より 著者:菊池寛
が、わが忠直卿であった。 こうした意識が嵩ずるにつれ、彼の奥殿における生活は、
砂を噛むように落莫たるものになって来た。 彼は、今まで自分の愛した女の愛が不純....
「新世帯」より 著者:徳田秋声
たきりで、話をしかけるでもなかった。飯の時、お作はお国の次に坐って、わが家の飯を
砂を噛むような思いで食った。 それでも、嫂のいるうちは、いくらか話が持てた。そ....
「私の好きな読みもの」より 著者:夢野久作
読み初めた探偵小説に昂奮しちゃって翌る朝まで睡むらず、翌る日は終日胃が悪くなって
砂を噛むような飯を喰う事が時々あるのだから、嬶が呆れるのも無理はない。今頃中学校....
「近世快人伝」より 著者:夢野久作
かに大変な事が起った。奈良原翁が病気になったのだ。 何だか酒が美味くない。飯が
砂を噛むようで、頭がフラフラして死にそうな気がするので、千代町役場からその月の俸....
「火葬国風景」より 著者:海野十三
のであった。理想郷とは云え、こんな無人島から拾い上げられる文芸なんてどう考えても
砂を噛むように味気のないものとしか思えない。況んや探偵小説なんてものがこんな理想....