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砂中
「砂中〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
砂中の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「三四郎」より 著者:夏目漱石
見たるあからさまなる事実なれば、聖徒イノセントの墓地に横たわるは、なおエジプトの
砂中にうずまるがごとし。常住の我身を観じ喜べば、六尺の狭きもアドリエーナスの大廟....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
八年前予英国より帰著の翌朝、泉州谷川で初めて見出し、爾後紀州諸郡殊に温かな海浜の
砂中に多く、従来西人の記載に随えば少なくとも三種は日本にありと知ったが、自分永年....
「月世界探険記」より 著者:海野十三
うので、天津は蜂谷たちに知らせると、急いで階段をのぼった。上ってみると、なるほど
砂中からニュウと出ている銀色の板――。 「おお、これは宇宙艇じゃないか」 それ....
「書かれざる作品」より 著者:豊島与志雄
丸の一つを主題にして、「錆びた銃弾」という小説を私は考えてみたのである。射的場の
砂中から拾い出された一個の銃弾が主人公なのである。ところがこの主人公は、見つむれ....
「十一谷義三郎を語る」より 著者:豊島与志雄
生活を探り出そうとしていた。恐らく、「唐人お吉」に関するものが最も多かったろう。
砂中に黄金の粒を探す者のような眼付で、十一谷君は古い反故るいをかきまわしたことで....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
とから過ぎ去ります。もはや沙漠《さばく》にすぎなくなる時期が来ます。河流の所まで
砂中に新しい水路を掘るには、幾日も労苦しなければなりません。――そのことも済みま....
「決戦川中島 上杉謙信の巻」より 著者:坂口安吾
して飛びこんだが、そこはまだ海ではなくて波の打ちよせる汀であった。つまり余は汀の
砂中に顔の半分を埋めたのである。しかしその痛さの如きも、焦熱地獄に比べれば物の数....
「沙漠の古都」より 著者:国枝史郎
ひそめて傾聴した。 我らの国家亡びんとす。キリスト教徒は我が敵なり。 巨財を
砂中に埋ずむべからず。南方|椰子樹の島国に送る。形容は逆蝶。子孫北方に多し。 ....
「炭焼長者譚」より 著者:喜田貞吉
て、仏神感応して始めて我が国に出現した陸奥小田郡の黄金は、その実或いは平地の川の
砂中から発見したのであったかもしれぬが、それが歌人の口に上っては、「陸奥山に黄金....