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砂利場
「砂利場〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
砂利場の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「赤外線男」より 著者:海野十三
と唾を嚥みこんだ。 やがて鶯色のコートを着た轢死婦人の屍体は、その最期を遂げた
砂利場から動かされ、警察の屍体収容室に移された。いつもの例によれば、ここへ誰か遺....
「ヒルミ夫人の冷蔵鞄」より 著者:海野十三
うは簡単に男を変えるような夫人ではない。ではこれも駄目。―― 万吉郎は無意識に
砂利場の礫を拾っては河の面に擲げ、また拾っては擲げしていた。 すると突然意外な....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
四側につらなって境内はもとより立錐《りっすい》の余地もない盛りよう。おまけに裏は
砂利場《じゃりば》、山の宿にまでつづいて、老若男女、お武家、町方、百姓の人出が、....
「我が円朝研究」より 著者:正岡容
ではその磯貝浪江の姦悪は、いついかなる機会から最初に働きかけられているか。高田
砂利場南蔵院の天井、襖へ嘱されて重信、絵を描きにいくことになるが、葛飾に住む重信....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
、これを渡初めした最年長者より、もっと老朽ちた橋であるから、ついこの居まわりの、
砂利場の砂利を積んで、荷車など重いのが通る時は、埃やら、砂やら、溌と立って、がた....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
ゃ、早くにね……」と、お米が振りかえると、女中のお藤は、もう小刻みの足になって、
砂利場の側を駈けだしていた。 と一緒に、石置場の蔭から、急に仲間態の男が立って....
「醤油仏」より 著者:吉川英治
とりいた。割合にむっつりな六である。 「だってお前、おれが一度仕事に行った浜町の
砂利場にゃ、平気で一升|賭をする奴があるぜ」 「醤油をか?」 「そうよ、一升賭を....
「無宿人国記」より 著者:吉川英治
澄んだ日だった。 「御用っ」 左衛門橋を、ばらばらっと人が――声が飛んでった。
砂利場の砂利に、腰を下ろして、 (銀六老人にも、あのまま、別れっ放しだが、お信は....
「雲霧閻魔帳」より 著者:吉川英治
送って行く。 「そうだ、夜明けまでの体、愚図愚図しちゃいられねえ」 代地河岸の
砂利場へ潜んで、しばらく、様子を窺っていた雲霧は、やがて、権内の家の裏塀を越えて....