砂原[語句情報] »
砂原
「砂原〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
砂原の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「蜃気楼」より 著者:芥川竜之介
かりたった後、僕等はもうO君と一しょに砂の深い路《みち》を歩いて行った。路の左は
砂原だった。そこに牛車《うしぐるま》の轍《わだち》が二すじ、黒ぐろと斜めに通って....
「地球を狙う者」より 著者:海野十三
の死骸は、どこに埋まっているんですか」 「あたしの泊っている小屋の、すぐうしろの
砂原の中よ、椰子の木が三本、かたまって生えているところの根元なのよ」 「どうした....
「火星探険」より 著者:海野十三
沙漠が現れた。それから四五秒後に、轟然《ごうぜん》たる音響と共に、宇宙艇の腹部が
砂原に接触した。これこそ、記録すべき火星着陸の瞬間だった。 「開放……」 エン....
「宇宙の迷子」より 著者:海野十三
いな風景であった。人間の首の二倍もある大きなタンポポみたいな花がさいている。広い
砂原が遠くまでつづき、その上に青い空がかがやいている。人かげは見えない。 「ふう....
「火星兵団」より 著者:海野十三
たのであるが、割目などは一向に目にはいらない。そうして、そのうちにとうとうもとの
砂原におりてしまった。
「これはおかしい。どうしても、この大きな岩山の、どこかに....
「怪塔王」より 著者:海野十三
たちもなかったというのも、この怪塔が地面の下におりてしまったためです。塔の屋上は
砂原を帽子にしてかぶったような有様になっています。ですから塔の頂上が地面のところ....
「春昼後刻」より 著者:泉鏡花
、麗で、美しくって、それでいて寂しくって、雲のない空が頼りのないようで、緑の野が
砂原のようで、前生の事のようで、目の前の事のようで、心の内が言いたくッて、言われ....
「森の神」より 著者:香倶土三鳥
森の神 夢野久作 森の神様が
砂原を旅する人々のために木や竹を生やして、真青に茂りました。その真中に清い泉を湧....
「謡曲仕舞など」より 著者:上村松園
のやや広い隠居所といった風の家でして、うしろには浅い汐入りの川が流れてい、前には
砂原を隔ててすぐ海に面しているところです。 うしろの川には小魚が沢山泳いでいて....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
起きて、羊は草を沢山喰って居るから荷物を背負わせ自分も荷を背負うことにして向うの
砂原を見るとどうやら水がありそうに見えて居る。川があるそこまでは少なくとも三里ば....
「西航日録」より 著者:井上円了
はそれとしてもふるさとでは遠く旅にありと思っていることだろう。) 蘇士運河
砂原連両岸、送暑去来風、蘇士船将泊、関山夕照紅。 (蘇士運河 砂漠は両岸につら....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
本島はその形わが八丈島のごとく、両側に山岳ありて、右方は小に左方は大、その中間に
砂原ありてこれを連接す。市街もまた左右に分かれ、右方は港街、左方は本街なり。家屋....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
震。)
川床低く流れずなりて、
波は泡立ちて帰り、
地は震ひ、水はとゞまり、
砂原と岸とは裂けて烟を吐けり。
いざ、逃れむ。皆共に来よ。
怪しき事、誰がために....
「幸福に暮らした二人」より 著者:小川未明
ない船に救われたこと、そして、いま、このどことも知らない港について、陸に上がって
砂原にうずくまって、日の光を浴びているということすら、このときは頭の中に思い出さ....
「黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
て勢よく燃えている焚火の周りに集った五、六の人影を見たであろう。そしてこの恐らく
砂原に蠢めいている蟻のような私達の姿は、よしやそれが幾日かを重ねた山の上の旅に人....