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砂場
「砂場〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
砂場の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
えた。「じゃあ、半七。おめえは山谷へ出張って、当分は網を張っていてくれ。あすこに
砂場という蕎麦屋があるから、そこを足休めにして、小左衛門の出入りを見張っていろ。....
「二つの庭」より 著者:宮本百合子
た腹と、ブランデーやけのした顔色とで、日本人というよりいくらかジョン・ブルめいた
砂場嘉訓が訪ねて来た。 「こんにちは、奥さん」
砂場は、さきごろまで二十年近く....
「屁」より 著者:新美南吉
ど、ちっとも新しいのを教えてくれない。走りあいか、ぼうしとりか、それでなければ、
砂場ですもうをとらせる。いちばんいやなのは、話をしている最中に、せきをしはじめる....
「男女交際より家庭生活へ」より 著者:宮本百合子
供遊場を中心にして、児童に戸外遊戯をさせるので、母親は、転がろうが辷ろうが安全な
砂場、芝原に子供を自由に放して、自分は自分の為すべきことに没頭出来る設備になって....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
いますから、そのつもりでお葬《とむら》いをしてやりましょう」 七兵衛は棒の先で
砂場へ穴を掘って、足の先で腕を蹴込《けこ》んで、砂をかぶせて、南無阿弥陀仏《なむ....
「「乳房」創作メモ」より 著者:宮本百合子
ストライキをオー援しましょう!」 臨時托児所のこと ◎雨のふる日 しみじみ
砂場がほしい ―――――――――― おやつ一人二銭五リあて、 ――――――....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
て来た家の、変った家庭味の間にいる人たちのことを回想しながら、さっくさっくと足は
砂場を走りながら、 「茂ちゃん――」 前途に向って、かなり大きな声を出して叫ん....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
女軽業《おんなかるわざ》の親方の身体《からだ》をでも、そっと持って来て、その辺の
砂場へ捨てたのか、そうでなければ、またジャガタラ芋《いも》の一俵もころがっている....
「虎狩」より 著者:中島敦
覚悟の上で目をつぶって向って行った当の相手が案外弱いのだ。運動場の隅の機械体操の
砂場に取組み合って倒れたまま暫《しばら》く揉《も》み合っている中に、苦もなく私は....
「闘牛」より 著者:野上豊一郎
となり、小ベルモンテが立ち向うと、牛は血だらけになっていても少しも弱りを見せず、
砂場を一ぱいに駆けまわって、却って闘牛士《トレロス》たちを翻弄するような状態であ....
「あなたも私も」より 著者:久生十蘭
い岩棚《いわだな》が一カ所ある。サト子が望んでいるのは、あの青年を岩棚のむこうの
砂場へ連れこみ、潮がひいて、あすの朝、洞の口がまた水の上にあらわれ出るまで、赤ん....
「少年連盟」より 著者:佐藤紅緑
ている。 「やあここにすてきなものがある」 とイバンスはさけんだ。巨熊岩の下、
砂場の上に、セルベン号の伝馬船がひきあげてある。これはいうまでもなく、海蛇らの船....
「キャラコさん」より 著者:久生十蘭
ひくい斜面のしたに、水飲み場のついた混凝土《コンクリート》の小さな休憩所がある。
砂場や辷り台で遊んでいる子供らを見張りながら、保姆《ほぼ》たちがここでおしゃべり....
「ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
のともせず、脂汗を流し、足踏み鳴らして開演今や遅しと控えたり。 定刻となれば、
砂場の穹門《アルク》から陽気な軍楽隊《ファンファル》を先に立て、しゅくしゅくと繰....
「二少年の話」より 著者:小川未明
。 じつは、今日、学校で、達ちゃんは先生にしかられたのでした。それは時間中に、
砂場で採取してきた砂鉄を紙の上にのせて、磁石で紙の裏を摩擦しながら、砂をぴょんぴ....