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砒素
「砒素〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
砒素の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「河童」より 著者:芥川竜之介
聖徒は太い血管の中に水夫の血を流していました。が、唇《くちびる》をごらんなさい。
砒素《ひそ》か何かの痕《あと》が残っています。第七の龕の中にあるのは……もうあな....
「三人の双生児」より 著者:海野十三
ていたが、やがて妾の方を向き、 「珠枝さん、ハッキリは分らないが、どうやらこれは
砒素が入っていたような形跡がある。無水亜砒酸に或る処理を施すと、まず水のようなも....
「暗黒公使」より 著者:夢野久作
痛かったでしょう。……それではあんなに色が白いのは牛乳のように……」 「仏蘭西の
砒素鉄剤を召していらっしゃるのです」 「ヒソテツ?」 「色の白くなるお薬です」 ....
「大使館の始末機関」より 著者:海野十三
せんなあ」 「そ、そんなはずは……ごほん、ごほん」 「どうも、感心できませんや、
砒素の入っている合成酒はねえ。口あたりはいいが、呑むと胃袋の内壁に銀鏡で出来て、....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
注射ですから気がはるのよ、痛い時はひどいから。 知らなかったけれどB・Cの外に
砒素の薬が入っていたらしくて、それは心臓の為や体の再建の為に役立ったのでしょうが....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
もううわばみ元気が抜けたから片づけはきらいになっちゃった」 ウワバニンとかいう
砒素の薬(それをうちはウワバミというのよ、きらって)を水上さんは注射してその刺戟....
「誤った鑑定」より 著者:小酒井不木
、もしや、それがパリス・グリーン Paris Green(植物の害虫を除くための
砒素含有の粉末)ではないかと思い、ハリーとエドナの居た室に来て、それを見せ、パリ....
「レモンの花の咲く丘へ」より 著者:国枝史郎
はなお歌い弾く) 一夜の情にほだされて、 大理石なる清き身を 罪に渡すも男ゆえ。
砒素の歌…………… 真珠に盛りし鴉片さえ 女子の恋はうつせまじ。 (歌切れると共....
「女房ども」より 著者:神西清
物を言うようなものです。 「その翌る日、※ーシャを掘り起して解剖して見ると、胃に
砒素が残っていました。もう疑う余地はありません。警官が来て、罪もないクージカもろ....
「オスカー・ブロズキー事件」より 著者:妹尾アキ夫
はらくでしたが、つぎの実験は手がかかる。」 彼は緑色の鞄のなかから、マーシュの
砒素試験に使うような、安全排気管のついた小さいフラスコと、小型の折りたたみ式の三....