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「研出し〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

研出しの前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
いう身で、背を縮めながら首を伸ばし、 「漆で塗ったようだ、ぼっと霧のかかった処は研出しだね。」 宵の明星が晃然と蒼い。 「あの山裾が、左の方へ入江のように拡が....
備前天一坊」より 著者:江見水蔭
が一口。 「さァ、拝見致せ」 錦の袋では脅かされたが、中から出たのは蝋色朱磯草研出しの鞘。山坂吉兵衛の小透し鍔。鮫皮に萌黄糸の大菱巻の※、そこまでは平凡だが、....
註文帳」より 著者:泉鏡花
洋服の上へ着込んだ外套の色の、黒いがちらちらとするばかり、しッくい叩きの土間も、研出したような沓脱石も、一面に雪紛々。 「大変でございますこと、」とお杉が思わず....
大岡越前」より 著者:吉川英治
さを披いた。 紫のしずかな色の上に、一箇の蒔絵印籠が乗っていた。葵紋をちらした研出し蒔絵の金色が、見る眼を射た。 「お奉行……。御記憶がありますか」 「ありま....