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「研鑽〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

研鑽の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
文字禍」より 著者:中島敦
》発掘《はっくつ》される運命をもつものであるが)に通って万巻の書に目をさらしつつ研鑽《けんさん》に耽《ふけ》った。両河地方《メソポタミヤ》では埃及《エジプト》と....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
、渡独して、まずブラウンシュワイク普通医学校に学べり、その後|伯林大学に転じて、研鑽八ヶ年の後二つの学位をうけ、本年初頭帰朝の予定となりしも、それに先きだち、二....
不審庵」より 著者:太宰治
いて大いなるへまを演じ、先生に叱咤せられたりなどする事のないように、細心に独習|研鑽して置かなければならぬ。 まず招待を受けた時には、すぐさま招待の御礼を言上....
梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
はこの時代を見ずして世を去った。しかも維新後、能楽没落のただ中に黙々として斯道の研鑽を怠らなかった。東都の能楽師等が時勢の非なるを覚って、装束を売り、能面を売っ....
日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
るものだ。と共に、今日こそマルクス主義理論が、理論として可能な限りに於て、専心に研鑽され整備されるべき時期なのである。又事実そうした理論上の問題やトラブルを、丁....
異性に対する感覚を洗練せよ」より 著者:岡本かの子
とかには或いは適さぬ性質かも知れない。何故と言えば、余り深く一処、一物に執着して研鑽を積むという性質ではないからである。しかし、流行の吸収に最も適した性質であり....
弓道中祖伝」より 著者:国枝史郎
した人は大楠公であった。その養由基を譲り受けて以来、日置弾正正次は、故郷に帰って研鑽百練、日置流の一派を編み出した。これを本朝弓道の中祖、斯界の人々仰がぬ者なく....
詩について語らず」より 著者:高村光太郎
と、その結果としての形式と、その発源としての感覚領域とについては今なおいろいろと研鑽中の始末で、これが又、日本語という特殊な国語の性質上、実に長期の基本的研究と....
」より 著者:佐藤垢石
人生の路、悉く同じである。芸術でも宗教でも、学問でも商業でも、武道でも政治でも、研鑽と工夫に長い年月苦心を重ね、渡世に骨身を削るのである。世間というものは学校に....
鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
の牛耳を握って、あるいは医学校を創立して諸生を教え、あるいは書物を校刊して学者の研鑽の資に供した官医で、その登門録と題した門人帳に九百五十人もの名が見えるのでも....
淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
化してしまった。かつかくの如く縦横無礙に勝手|気儘に描いていても、根柢には多年の研鑽工風があったので、決して初めから出鱈目に描きなぐって達者になったのではなかっ....
明治懐顧」より 著者:上村松園
ゆる「お家芸」を守っている画人は、時代と共に忘れられてしまい、この頃に孜孜として研鑽を重ねたひとが後に名をなしたのです。栖鳳先生もその一人ですが、私が栖鳳先生の....
法隆寺再建非再建論の回顧」より 著者:喜田貞吉
寺に関係ありげな写本を拝借して、繁劇なる文部省勤務の余暇を割いて、夜を日に継いで研鑽を重ねてみると、すべての物がハッキリと判って来る気がして、所謂快刀乱麻を絶つ....
教育の最大目的」より 著者:新渡戸稲造
を死せしむるものなしとも限らぬ。故に教育の目的は如何《いか》に深淵なる学理の攻究研鑽を積むも、常識圏外に逸する事なく、研学の歩《ほ》を進むると同時に、活社会を離....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
した大乗仏教は、ちょうど、この四十年間ほどの間に、支那大陸で、天台大師がしきりに研鑽講述しつつあったときで、日本にはまだあからさまに、その影響はなかったときであ....