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砦
「砦〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
砦の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「路上」より 著者:芥川竜之介
《おおしょだな》が、何段となく古ぼけた背皮を並べて、まるで学問の守備でもしている
砦《とりで》のような感を与えていた。
が、それだけの人間が控えているのにも関《....
「白蟻」より 著者:小栗虫太郎
に》と呼ぶ地名の出所でもあった。天文六年八月に、対岸の小法師岳《こぼうしだけ》に
砦《とりで》を築いていた淵上《ふちがみ》武士の頭領｜西東蔵人尚海《さいとうくらん....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
第一どうなってしまうのであろう。ほとんど犯罪の続行を不可能に思わせるほどの完璧な
砦でさえも、犯人にとっては、わずか冷笑の塵にすぎないではないか。のみならず、そう....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
抜きあげながら進む。 それがここでは、人間の身長の倍以上のたかさで、蔦や大蔓が
砦のようにかためている。 その自然の架橋を、いよいよ生気を復した三人がゆくこと....
「桶狭間合戦」より 著者:菊池寛
ら、大高に間近い鷲津、丸根の二城は法螺貝を吹き立てよ、その貝を聞いたら寺部等の諸
砦は速かに大高表に馳せつけよ、丹下、中島二城の兵は、丸根、鷲津の後詰をせよと命じ....
「薬草取」より 著者:泉鏡花
たのが丁ど幸と、橋から渡場まで行く間の、あの、岩淵の岩は、人を隔てる医王山の一の
砦と言っても可い。戸室の石山の麓が直に流に迫る処で、累り合った岩石だから、路は其....
「神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
杖で、お山に昇る力もなく、登山靴で、嶽を征服するとかいう偉さもない。明神の青葉の
砦へ、見すぼらしく降参をするに似た。が、謹んでその方が無事でいい。 石段もとこ....
「縷紅新草」より 著者:泉鏡花
お米の手は、なお白くて優しい。 憚られもしようもの。磴たるや、山賊の構えた巌の
砦の火見の階子と云ってもいい、縦横町条の家ごとの屋根、辻の柳、遠近の森に隠顕して....
「紅毛傾城」より 著者:小栗虫太郎
序 ベーリング黄金郷の所在を知ること ならびに千島ラショワ島の海賊｜
砦のこと 四月このかた、薬餌から離れられず、そうでなくてさえも、夏には人一倍弱....
「潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
がすブルンヒルデ女王であって、ブルンヒルデは、アイゼンシュタイン河を隔てた洋上に
砦をきずき、われに勝る勇士あれば、嫁づかんと宣言していたのである。 すなわち、....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
つきやすい。それが三つ、それぞれ何城と呼ばれて区別される。戦国時代の土豪の拠った
砦跡である。その中央にある城あとに代々の屋形があって、ちょっとした壕も廻らしてい....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
ったろうか。後にナポレオン三世になったルイ・ナポレオンその人で、その頃はハムの城
砦に囚われておったのだ。 ナポレオンはその後にも「鉛のように軟くて、しかも鎔解....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
とのほうの女をしっかり逃さずにおければ、なおいっそうの軍略がある証拠である。この
砦を守るにはありとあらゆる入口や窓で防戦しなければならないのだ。したがって、千人....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
、欲望は嫌悪に変じているくせに、ぜんぜん消滅しているわけでもない。値うちの高い城
砦はけっして蹂躙されてはならないくせに、しかも城の周りでなら激戦が戦われてもいい....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
から秀吉は、数知れぬ難攻不落の城々を攻めた経験の持主であります。しかし、どんな城
砦でも秀吉が一目見るときには、どこかに隙がありました。何となく運命に恵まれない暗....