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「破帽〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

破帽の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
デカダン抗議」より 著者:太宰治
休みのときに出掛けた。私は、高等学校の制服、制帽のままだった。謂《い》わば、弊衣破帽《へいいはぼう》である。けれども私は、それを恥じなかった。自分で、ひそかに、....
狂言の神」より 著者:太宰治
ろのスプリングを羽織って、不思議や、若き日のボオドレエルの肖像と瓜《うり》二つ。破帽をあみだにかぶり直して歌舞伎座、一幕見席の入口に吸いこまれた。 舞台では菊....
思想と風俗」より 著者:戸坂潤
れだけ学生が社会に同化しなければならない弱みを意味するので、彼等がすでにその弊衣破帽式生活に自信を失って了った証拠なのである。現在の学生は他の階級や身分や職業に....
死までを語る」より 著者:直木三十五
むっていた。 当時、何ういうのか、美少年を愛する事が、中学で流行していたので、破帽破靴の風は、豪健と見るや、わざわざ破る者さえ出来たので、私は、ますます平気に....
神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
る気だろう。しかしその言の通りにすると、蓑を着よ、そのようなその羅紗の、毛くさい破帽子などは脱いで、菅笠を被れという。そんで、へい、苧殻か、青竹の杖でもつくか、....
学位について」より 著者:寺田寅彦
少し考えものではないか。 博士がえらいものであったのは何十年前の話である。弊衣破帽の学生さんが、学士の免状を貰った日に馬車が迎えに来た時代の灰色の昔の夢物語に....