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破戒
「破戒〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
破戒の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「るしへる」より 著者:芥川竜之介
功徳《くどく》に依って、DS の尊体を拝し、不退の楽《らく》を極むべし。もしまた
破戒せば「いんへるの」とて、衆苦充満の地獄に堕し、毒寒毒熱の苦難を与うべしとの義....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ので、よんどころなしにぶらぶらしているのよ」 彼は三十前後の蒼黒い男で、どうも
破戒の還俗僧《げんぞくそう》らしいと半七は鑑定した。彼は半七の相手になるのを避け....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
自分の死後の恥ばかりでなく、ひいては師の坊にも迷惑をかけ、寺の名前にも疵が付く。
破戒の若僧もさすがにそれらを懸念して、ふたりは死に場所を変えたのであろう。こう煎....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ことになっている。万隆寺の僧も今度の開帳に日々参列していたが、教重もその一人で、
破戒僧の彼は奉納の兜に眼を着けたのである。 彼も別に悪僧というのでは無かったが....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
れかと厳重に吟味された。お道は色を失って一言もなかった。 「聞けば浄円寺の住職は
破戒の堕落僧だという。貴様も彼にたぶらかされて、なにか不埒を働いているのに相違あ....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
事以来である。 行人坂の大円寺に、通称|長五郎坊主という悪僧があった。彼は放蕩
破戒のために、住職や檀家に憎まれたのを恨んで、明和九年二月二十八日の正午頃、わが....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
いちがいで、女はかの美少年であった。男は善覚寺の若僧であった。 高僧の弟子にも
破戒のやからがあって、かの若僧は徐四の話を洩れ聴いて不埒の料簡を起したらしく、そ....
「唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
ります、峰の堂、山の祠で、怪しく凄い神たちが、神つどいにつどわせたという場所へ、
破戒坊主が、はい蹲ったという体で、可恐し可恐し、地蔵様の前に踞んで、こう、伏拝む....
「雨」より 著者:織田作之助
君と豹一に一匹ずつ与えた。いつか集金に行って乱暴されたことがあってから山谷という
破戒僧面をした四十男を雇って集金に廻らしていたが、むろん山谷は手弁当で、安二郎の....
「髪」より 著者:織田作之助
急に細くなり、随分見っともないのである。見っともないだけならまだしもだが、何だか
破戒僧のような面相になってしまうのである。この弱点を救うには、髪の毛を耳のあたり....
「死剣と生縄」より 著者:江見水蔭
大俗さ。それが片手に水の滴たる手桶を提げて、片手に鰻掻きの長柄を杖に突いていた。
破戒無残なる堕落坊主。併し其眉毛は濃く太く、眼光は鋭く、額には三ヶ月形の刀痕さえ....
「清心庵」より 著者:泉鏡花
の同士にあけ渡して、御機嫌よう、か何かで、ふいとどこかへ遁げた日になって見りゃ、
破戒無慙というのだね。乱暴じゃあないか。千ちゃん、尼さんだって七十八十まで行い澄....
「目黒の寺」より 著者:岡本綺堂
火事以来である。 行人坂の大円寺に、通称長五郎坊主という悪僧があった。彼は放蕩
破戒のために、住職や檀家に憎まれたのを恨んで、明和九年二月二十八日の正午頃、わが....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
のは山崎|紫紅君である。山崎君は真砂座に「上杉謙信」、明治座に「歌舞伎物語」、「
破戒曾我」などを上演させた。 “不入の間”の扉が遅かれ早かれ開放されるのは自然の....
「雨」より 著者:織田作之助
今見たことがもう彼には一生涯忘れ得ぬ記憶になってしまったのである。左様な事柄には
破戒僧の敬虔さを以て臨むのが賢明であるのに。 如何なる心の矛盾からか豹一はその....