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硝石
「硝石〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
硝石の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「断水の日」より 著者:寺田寅彦
術上の雑誌や書籍が来なくなって困った事を思い出した。そしてドイツ自身も第一にチリ
硝石の供給が断えて困るのを、空気の中の窒素を採って来てどしどし火薬を作り出したあ....
「恐竜島」より 著者:海野十三
《みつりん》の奥《おく》 「また。ポチがいなくなったって。なあに、だいじょうぶ。
硝石《しょうせき》なんか積んでいたモンパパ号とちがって、これは島なんだから、爆発....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
運んだり土を荷《にな》ったりして、他の労働者と同じことに働いているのであります。
硝石《しょうせき》の精製所も出来ました。硫黄《いおう》の蒸溜所も出来上りました。....
「後光殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
、厨川君は線香花火と月光像との間に、何か仕切を置くのを忘れたからだよ。線香花火は
硝石と鉄粉と松煙の混合物だからね。そして、鉄粉は松葉火になって空気中に出ると、酸....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
た二十六の箱と、一枚の紙札とが隠されていた。紙札の上には次のことが書いてあった。
硝石《しょうせき》……十二オンス
硫黄《いおう》……二オンス
木炭……二オンス半....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
づいて、大川端で行われる花火の噂が村人の口に上るころになると、子供たちも薬屋から
硝石と硫黄とを買って来て、それに木炭の粉末をまぜて火薬を造り、毎晩小さな台花火な....
「採峰徘菌愚」より 著者:佐藤垢石
ットから一つの紙包みを出したのである。これは、昨夜こしらえて置いた火薬だ。硫黄、
硝石、桐炭。これを細く砕いて調合すると、火薬ができる。この火薬を蜂の口で燃やして....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
から確かなものでございます。
ネパールへ輸出する品は羊毛、ヤクの尾、塩、
硝石、羊毛布等の種類です。西北方のシナ地方及びモンゴリヤ地方へ輸出するものは多く....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
三月降雨すと呼ばるるほどに雨多く、北部は年中全く雨なく、したがって草木絶無、ただ
硝石を産出せるのみ。中部は冬期三カ月間に雨あり、この間に三十六日降雨すという。春....
「志士と経済」より 著者:服部之総
なるまい。薩州などは先代存命中から周防宮市《すおうみやいち》の藤井又兵衛に命じて
硝石十万斤を契約し、前後六万斤ばかり、鉛銅などで支払って引取ってある。右又兵衛儀....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
いる百姓が、
土塊と一しょに金の這入った壺を掘り出す。
また外の奴は土壁の中から
硝石を取ろうとして、
貧に痩せた手に、驚喜しながら、
立派な金貨の繋がったのを取....
「三国志」より 著者:吉川英治
曹操はよろこんで、直ちに、その無名の老鍛冶屋を奉行にとりたて、鍛冶、木工、石屋、
硝石作りなど、数千人の工人を督励して、図のように発石車を数百輛作らせた。 まさ....
「銀河まつり」より 著者:吉川英治
ッ放されて、腰を抜かすな」 と、いう意気込み。 長崎から買い入れた西洋薬品や
硝石やその他の材料は、藩の手で供給され、五名のお狼火方も冬から詰めきりで助力して....
「線香花火」より 著者:中谷宇吉郎
である。 まず線香花火を一本取り出して火を点けてその燃え方を観察してみる。初め
硝石と硫黄との燃焼する特有の香がして、盛んに小さい炎を出しながら燃え上がり、しば....
「墓場」より 著者:西尾正
のてっぺんを照らし出しました。そこには地下の霊液がぽたりぽたりと滴り落ち、そして
硝石で被われたじめじめした壁の堺が見えました。今はじめて、言葉を以て語ることので....