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硬論
「硬論〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
硬論の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「乱世」より 著者:菊池寛
は少数で、すぐ敗れた。その後で、議論は東下論と恭順論との二つに分かれた。東下論は
硬論であり、恭順論は軟論であった。 家老の酒井孫八郎や、軍事奉行、杉山|弘枝は....
「口笛を吹く武士」より 著者:林不忘
、それから、江戸の堀部安兵衛らと、ひそかに、あちこち往来して、一挙の時期を早める
硬論を唱道してきたのだ。それが、こうして纏《まと》まって、かれは、すっかり町家の....
「石狩川」より 著者:本庄陸男
大切な彼らの一両日を踏みにじってしまった、と。それはまた彼の若い心に消えていない
硬論のなごりでもあった。思いは他の三人の胸にも通じていた。それを喰《く》いとめて....
「戦雲を駆る女怪」より 著者:牧逸馬
違ないから、マタ・アリはこれで即座に「処理」されるはずだった。実際、だいぶこの強
硬論が優勢だったのだが、第二号は考えた。マタ・アリの知友は、軍部でも外交関係でも....
「由起しげ子よエゴイストになれ」より 著者:坂口安吾
て、四十をこした由起さんが自分の体験を理論の裏づけにして、穏やかに、しかし相当の
硬論を吐いているところは大人々々している。 しかし、それが小説の支柱になってい....
「三国志」より 著者:吉川英治
何のことはない。今まで張昭を論争の相手にしていたのは、ここでいおうとする自己
硬論を引っ立てるワキ役に引きだしていたようなものだった。 「曹軍の強勇なことは確....
「三国志」より 著者:吉川英治
食糧難が起ってきた。兵はうらみを含み郷愁を思う。 諸将の意見もまちまちだった。
硬論を主張するものは、陽春の候もやがて近し、死馬を喰って頑張っても、その時を待っ....