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「硬骨〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

硬骨の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
たところの馬場虎貞、山県虎清、工藤虎豊、内藤虎資、四人ながら手討ちになり、この他硬骨の士五十人、刀の錆となったのであった。 そこへ起こったのが家督問題で、森厳....
パンドラの匣」より 著者:太宰治
当道場より追放すべし。」と書添えられていた。 お隣りの「白鳥の間」には、前から硬骨漢がそろっていて、助手さんたちに人気のある固パンさんなどは、その「白鳥の間」....
李陵」より 著者:中島敦
き、命を拝したときに己《おの》が運命を恐れて帝の前で手離しで泣出したほどである。硬骨漢《こうこつかん》汲黯《きゅうあん》が退いた後は、帝を取巻くものは、佞臣《ね....
石狩川」より 著者:本庄陸男
してやった開拓使だけであった。直接には黒田清隆であったろう。どこからか命知らずの硬骨漢があらわれて躍りこむかも知れなかった。彼の生命を覘《ねら》わぬとも限らなか....
路傍の草」より 著者:寺田寅彦
果はどうなるであろう。事によると肥料に食傷して衰滅するかもしれない。貧乏のうちは硬骨なのが金持ちになって急に軟化するようにともかくも軟化しそうである。そのかわり....
日本脱出記」より 著者:大杉栄
許さなければならないまでに、余儀なくされている。しかし、その人間どもの中で、少し硬骨でそして衆望のあるのが出ると、すぐにそれをパリへ留学させる。そして毎月幾分の....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
ては今後が思われる。そこで伏見奉行の与力で、横田内蔵允《よこたくらのすけ》という硬骨な役人があって、部下の同心に命じて、とうとう犯人として新撰組の一人、後藤大助....
電車停留場」より 著者:豊島与志雄
教師がいた。頭は古くて偏狭だったが、自分に信ずることは一歩もまげないという、清廉硬骨の老人だった。新しく校長となった文学士と、いつも折合が悪かった。そして何処か....
生前身後の事」より 著者:中里介山
も芸風の大きいことに於てずば抜けていた、剣道で旧幕生残りの人で僅かに心貝忠篤氏の硬骨振りが目に止まっているばかり。画家では芳崖も雅邦も玉章も見知らない、危険人物....
自警録」より 著者:新渡戸稲造
物を尊敬したが、このいわゆる強さを見て、 「ハハア、かねて聞き及べる某《ぼう》の硬骨《こうこつ》とはこのへんが程度かな。この人は古シャッポを相手に克《か》つ人だ....
鴉片を喫む美少年」より 著者:国枝史郎
を英国商人が破り、広東で数万函の鴉片を輸入し――しかも堂々たる密輸入をしたのを、硬骨蛮勇の両広総督、林則徐が怒って英国領事、エリオットをはじめとして英国人の多数....
光り合ういのち」より 著者:倉田百三
男色家で、校内で一番幅を利かせていた野蛮な、横田という寮生を、吉本という通学生の硬骨漢が発頭になって、同級生一同とはかって校庭でリンチした事件であった。この横田....
キャラコさん」より 著者:久生十蘭
だいすきだった。 浜子夫人のほうも、寛大で謙譲《ひかえめ》で、そのくせ、どこは硬骨《ほね》のあるこのキャラコさんが大々《だいだい》のひいきで、進級祝いなどには....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
聯合して示威運動でもする処だが、当時の学生は尚だそういう政治運動をする考がなく、硬骨連が各自に思い思いに退校届を学校へ叩きつけて飛出してしまった。二葉亭もまたそ....
イグアノドンの唄」より 著者:中谷宇吉郎
んこの現世空棘魚の出現以前に描かれていたものである。化石として残るのは、たいてい硬骨部分の一部と、その他の部分のかすかな痕跡《こんせき》とである。そういう断片的....