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「硯屏〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

硯屏の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
》の形をした銅の水差し、獅子《しし》と牡丹《ぼたん》とを浮かせた青磁《せいじ》の硯屏《けんびょう》、それから蘭《らん》を刻んだ孟宗《もうそう》の根竹《ねたけ》の....
播州平野」より 著者:宮本百合子
が小娘で、まだ祖母が生きていた時分、祖父の遺愛の机として、赤銅の水滴だの支那焼の硯屏《けんびょう》だのが、きちんと飾られていたその机の上には、今ここで生活してい....
身辺打明けの記」より 著者:宮本百合子
机の上には、満州辺の山羊のような、少し黄色がかった文鎮があります。それに瑠璃色の硯屏と白い原稿紙、可愛い円るい傘のスタンド、イギリス産の洋紅に染めつけた麻の敷物....
机の上のもの」より 著者:宮本百合子
ているのが便利な私の机の上にいつもあるのは、山羊の焼物の文鎮、紺色のこれも焼物の硯屏。それからそこいらの文房具屋にざらにあるガラスのペン皿。そのなかには青赤エン....
木蔭の椽」より 著者:宮本百合子
で澄んで居るので、これは私の心持を曇らせた。こればかりでなく、今朝机に向ったら、硯屏の前に小さい紙くずが一つのって居た。我々が常用する丸善のアテナという封筒の屑....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
風変りな光景です。人形は満州へ行った女の人の土産、大きい手まりと、紺色支那やきの硯屏《けんびょう》の前においてある、赤土素焼の二匹の狗《いぬ》と虎の尾は琉球の女....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
方よ。 寿江子のところへお手紙ありがとう。わたしは見たいのをこらえて今この机の硯屏にたてかけてあるのよ、水曜の夜来ます、そのままわたしてやろうと。炭もなくあち....