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碁客
「碁客〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
碁客の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「運命論者」より 著者:国木田独歩
山口の地方裁判所に父が奉職して居《い》た時分、馬場金之助《ばばきんのすけ》という
碁客《ごかく》が居て、父と非常に懇親を結び、常に兄弟の如《ごと》く往来して居たそ....
「私は懐疑派だ」より 著者:二葉亭四迷
ゃなくて熱心になっただけだろう。法華信者が偏頗《へんぱ》心で法華に執着する熱心、
碁客が碁に対する凝り方、那様《そんな》のと同様で、自分の存在は九分九厘は遊んでい....
「緑衣人伝」より 著者:田中貢太郎
に仕えた。源はその女から囲碁を習ったが、上達が非常に速で、僅の間にその地方第一の
碁客となった。 少女は時とすると賈秋壑のことを話した。ある時、秋壑は水に臨んで....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
。 机竜之助の刀を突きつけてジリジリと詰め寄るのは、非常に悠長なもので、名人の
碁客が一石をおろすほどの静粛と、時間とを置いて、弁信法師に迫っては行くが、まだた....
「法華僧の怪異」より 著者:田中貢太郎
まで出来て、家庭は至極円満であったが、ふとしたことから囲碁に興味を持って、素人|
碁客の間では評判になるようになった。そうなると、自分の家ばかりでは満足ができなく....
「塩花」より 著者:豊島与志雄
。帰りぎわが大切だと彼は考えた。 然し彼の方を顧る人はいなかった。彼はそこに、
碁客のそばに、置きざりにされた形になった。 近く、広縁のところで、話し声がした....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
「イイエ」 「御ケンソンはいけませんね。初段格はおうちになさるということを古い
碁客から承りましたよ。あなたは御主人と甚八の四目の碁の終盤をごらんになりましたね....
「慶応義塾学生諸氏に告ぐ」より 著者:福沢諭吉
ず。殖産に不適当なる人物なれば、いかなる卓識の先生も、いかなる専門芸能の学士も、
碁客《ごかく》将棋師に等しくして、とても一家の富を起すに足らず。一家富まざれば一....