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碇
「碇〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
碇の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「不思議な島」より 著者:芥川竜之介
はSUSSANRAPです。一見《いっけん》の価値のある島ですよ。この船も五六日は
碇泊《ていはく》しますから、ぜひ見物にお出かけなさい。大学もあれば伽藍《がらん》....
「少年」より 著者:芥川竜之介
驚異だった。奈良朝の歌人は海に寄せる恋を「大船《おおふね》の香取《かとり》の海に
碇《いかり》おろしいかなる人かもの思わざらん」と歌った。保吉は勿論恋も知らず、万....
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
、フィンランドの北岸ベチェンカ港外に現われたことが分ったのだ。ゼムリヤ号は沖合に
碇泊し、港内へは入らなかったが、傭船を以て給水を受けた。そして三時間後には愴惶《....
「三つの窓」より 著者:芥川竜之介
はいったばかりだった。軍港を囲んだ山々はどれも皆雨のために煙っていた。元来軍艦は
碇泊したが最後、鼠の殖えなかったと云うためしはない。――××もまた同じことだった....
「地球盗難」より 著者:海野十三
と、それから森の中に武夫君の声だけがあって姿を見せないこと、一年前突如として沖に
碇泊した外国船のこと、辻川博士の怪行動のこと、蜻蛉の発生がたいへん遅れている上に....
「断層顔」より 著者:海野十三
か」 女客は明らかに憤りの色を見せ、つんと顔を立てた。 「あたくしのつれあいは
碇曳治でございます。桝形探険隊の一員でございますわ。そう申せばお分りでもございま....
「暗号の役割」より 著者:海野十三
顔付のままで公園から出ていった。 当夜、袋探偵が拾った折鞄は、烏啼天駆の義弟の
碇健二の鞄だった。その中には烏啼にとって非常に重要機密なる書類もいくつかはいって....
「宇宙の迷子」より 著者:海野十三
がない。ようすによっては、星は着陸させないで、地表から百メートルぐらいのところへ
碇泊させるかもしれない」 教授はそんなことをいったが、二少年は地球へ帰れるうれ....
「火薬船」より 著者:海野十三
港には、大小おびただしい数の汽船が、安心し切ってぎっしりと舷と舷とをよせ合って、
碇泊している。 平靖号は、後から監視の目を光らせているノーマ号からの指令にした....
「怪塔王」より 著者:海野十三
もの、大きな吐息がきこえました。 秘密艦隊会議 1 ○○軍港に
碇泊している軍艦六甲では、秘密艦隊司令官池上少将をはじめ幕僚一同と、塩田大尉や一....
「空中漂流一週間」より 著者:海野十三
っきもこの気球のあたりを探していましたが、その憲兵さんの話を聞くと、先月横浜沖に
碇舶していた貨物船から無断上陸をして逃げたソ連共産党の幹部スパイで、キンチャコフ....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
ほうには、タッパン・ジーの水が暗く、ぼんやり、荒寥とひろがり、陸のかげにしずかに
碇をおろしている帆かけ舟の高い帆柱があちらこちらに見えていた。真夜中のひっそりし....
「西航日録」より 著者:井上円了
湾、晩雷送雨天如洗、涼月高懸赤道山。 (船は南の果てにある枢要の港シンガポールに
碇泊すれば、帆柱は連なって林のごとく立ち、いりえをみたしている。日暮れて雷は雨を....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
店もすくなからず、わが日光および箱根の諸店のごとし。港内にはドイツ軍艦、前後五隻
碇泊せるを見る。七時出津。夜に入りて船中に盛んなる行列あり、舞踏あり。これ、観光....
「北海道に就いての印象」より 著者:有島武郎
ものが或は消え或は現われて美しい現象を呈したのを見た。彼は好奇心の余り、小樽港に
碇泊している船について調べて見たが、一隻の軍艦もいないことを発見した。而してその....