碇綱[語句情報] »
碇綱
「碇綱〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
碇綱の前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「新生」より 著者:島崎藤村
た。眼前には長い廊下のように続いた板敷がある。白く塗った通風筒がある。柱がある。
碇綱《いかりづな》を巻くための鉄製の器具がある。甲板の欄の線と交叉《こうさ》して....
「千鳥」より 著者:鈴木三重吉
沖の鳥貝を掻く船を指して、どの船も帆を三つずつ横向きにかけている。両端から二本の
碇綱を延しているゆえ、帆に風を孕んでも船は動かない。帆が張っているから
碇綱は弛ま....
「血曼陀羅紙帳武士」より 著者:国枝史郎
、深紅の布が一筋、ノシ上がった。切り口から吹き上がった血であった。染八の首級は、
碇綱のように下がっている撥ね釣瓶の縄に添い、落ちて来たが、地面へ届かない以前に消....
「墓が呼んでいる」より 著者:橘外男
水番|小舎の付近に繋留された小舟四隻に分乗して、湖心に漕ぎ出しましたが、湖底へ
碇綱を下ろす必要も何もありません。この湖は一番深いところでも二丈ぐらいといわれて....