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碑
「碑〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
碑の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
、『ぬれて行く人もをかしや雨の萩《はぎ》』と云う芭蕉翁《ばしょうおう》の名高い句
碑が萩の中に残っている、いかにも風雅な所でしたから、実際才子佳人の奇遇《きぐう》....
「さまよえる猶太人」より 著者:芥川竜之介
も、独逸《ドイツ》でも、墺太利《オウスタリ》でも、西班牙《スペイン》でも、この口
碑が伝わっていない国は、ほとんど一つもない。従って、古来これを題材にした、芸術上....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
らく「彼」ですら知らないであろう。 この深きに徹した詩的の記述は本来原始民の口
碑という部類に属すべきものではなく、むしろ甚だ高い発達の階級に相当するものである....
「七宝の柱」より 著者:泉鏡花
山吹つつじが盛だのに、その日の寒さは、俥の上で幾度も外套の袖をひしひしと引合せた。 夏草やつわものどもが、という芭蕉の
碑が古塚の上に立って、そのうしろに藤原氏三代栄華の時、竜頭の船を泛べ、管絃の袖を....
「灯明之巻」より 著者:泉鏡花
あるのでなく、折朽ちた古卒都婆は、黍殻同然に薙伏して、薄暗いと白骨に紛れよう。石
碑も、石塔も、倒れたり、のめったり、台に据っているのはほとんどない。それさえ十ウ....
「照葉狂言」より 著者:泉鏡花
い声を絞って。」 この時|婦人は一息つきたり。可哀なるこの物語は、土地の人|口
碑に伝えて、孫子に語り聞かす、一種のお伽譚なりけるが、ここをば語るには、誰もかく....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
茶のリボン、勇美子が下髪を留めていたその飾である。 十 土地の口
碑、伝うる処に因れば、総曲輪のかの榎は、稗史が語る、佐々成政がその愛妾、早百合を....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
まりにも名高き史的事蹟であります。その際小櫻姫がいかなる行動に出たかは、歴史や口
碑の上ではあまり明らかでないが、彼女自身の通信によれば、落城後間もなく病にかかり....
「歯車」より 著者:芥川竜之介
ら話をつづけたまま、或カッフェへ僕をつれて行った。 「久しぶりだなあ。朱舜水の建
碑式以来だろう」 彼は葉巻に火をつけた後、大理石のテエブル越しにこう僕に話しか....
「雪霊記事」より 著者:泉鏡花
口の石の鳥居の左に、とりわけ暗く聳えた杉の下に、形はつい通りでありますが、雪難之
碑と刻んだ、一基の石
碑が見えました。 雪の難――荷担夫、郵便配達の人たち、その....
「雪霊続記」より 著者:泉鏡花
心着いたのであります。同時に峰の尖ったような真白な杉の大木を見ました。 雪難之
碑のある処―― 天狗――魔の手など意識しましたのは、その樹のせいかも知れません....
「夫人利生記」より 著者:泉鏡花
が、すぐに先へ立って出られたので、十八九年|不沙汰した、塔婆の中の草径を、志す石
碑に迷ったからであった。 紫|袱紗の輪鉦を片手に、 「誰方の墓であらっしゃるか....
「葛飾砂子」より 著者:泉鏡花
の枝に似た貝殻だらけの海苔粗朶が堆く棄ててあるのに、根を隠して、薄ら蒼い一基の石
碑が、手の届きそうな処に人の背よりも高い。 六 「おお、気味悪い。....
「ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
い丘の下に、蓑で伏せて、蓑の乱れたような、草の蓬に包んだ、塚ともいおう。塔婆、石
碑の影もない、墓の根に、ただ丘に添って、一樹の記念の松が、霧を含んで立っている。....
「本所両国」より 著者:芥川竜之介
坊主頭の土左衛門が一人うつむけに浪にゆすられていた。…… 両国橋の袂にある表忠
碑も昔に変らなかった。表忠
碑を書いたのは日露役の陸軍総司令官大山巌公爵である。日....