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碧水
「碧水〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
碧水の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「雪の白峰」より 著者:小島烏水
バルト色の山が、空と一つに融ければとて、雪の一角は、判然《はっきり》と浮び上る、
碧水の底から、一片の石英が光るように。 蒼醒《あおざ》めて、純桔梗色に澄みかえ....
「星あかり」より 著者:泉鏡花
犬が一頭、うしろ向に、長く伸びて寝て居たばかり、事なく着いたのは由井ヶ浜である。
碧水金砂、昼の趣とは違って、霊山ヶ|崎の突端と小坪の浜でおしまわした遠浅は、暗黒....
「谷より峰へ峰より谷へ」より 著者:小島烏水
る、眼下には上河内の峡流が林の中を碧く蜿ねり、ところどころに白い洲に狭められて、
碧水が白い泡を立てて流れている、風がさやさやと森を吹き抜いたかとおもうと、焼岳の....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
きこう》なし) というところの「碧流水」の三字です。 普通は、誰も「ただ見る
碧水の流るるを」とか、「ただ
碧水の流るるを見る」とか吟じたがり、現に唐詩選にもそ....
「故郷」より 著者:豊島与志雄
九里、中央に一つ屹立している中島には、水辺より頂まで原生林が欝蒼と茂り、五号色の
碧水が、最深度千八百米突まで、深々と湛えている、比類稀なほど円満な湖水である。 ....
「三国志」より 著者:吉川英治
すなわち四川省。 長江千里の上流、揚子江の水も三峡の嶮にせばめられて、天遠く、
碧水いよいよ急に、風光明媚な地底の舟行を数日続けてゆくと、豁然、目のまえに一大高....
「春雪の出羽路の三日」より 著者:喜田貞吉
少くないのかも知れぬ。 加藤君一々近傍の形勢を指示して、説明してくださる。南に
碧水を湛えたのが蛭藻沼で、武衡が藻を頭から被って隠れていた所、その附近の丘が陣岡....