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「碧玉〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

碧玉の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「奇遇」より 著者:芥川竜之介
んるい》は、いずれも清楚《せいそ》と云うほかはない。と思うとまた人を待つように、碧玉の簫《しょう》などもかかっている。壁には四幅《しふく》の金花箋《きんかせん》....
「大川の水」より 著者:芥川竜之介
、なめらかさと暖かさとを持っているように思われるのである。 海の水は、たとえば碧玉《ジャスパア》の色のようにあまりに重く緑を凝らしている。といって潮の満干《み....
「碧玉の環飾」より 著者:田中貢太郎
言って決山寺へ往き、住持の老僧に逢ったが、老僧は袁氏を知らない。袁氏はまた懐から碧玉の環飾を出して老僧の前へ置いて、 「これは、この寺の旧物である」 と、言っ....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
。水を吹いた小さな姫蘆の葉の上、茎の間、蘆の根ざす小さな岩の上に、生きた、緑玉、碧玉、孔雀石の片がほろ／＼とこぼれて、其数約二十余、葉末の露にも深さ一分の水盤の....
「小説　不如帰　」より 著者:徳冨蘆花
に映りたり。窓近くさし出でたる一枝は、枝の武骨なるに似ず、日光のさすままに緑玉、碧玉、琥珀さまざまの色に透きつ幽めるその葉の間々に、肩総そのままの花ゆらゆらと枝....
「茸の舞姫」より 著者:泉鏡花
であった。 裸体に、被いて、大旗の下を行く三人の姿は、神官の目に、実に、紅玉、碧玉、金剛石、真珠、珊瑚を星のごとく鏤めた羅綾のごとく見えたのである。 神官は....
「河霧」より 著者:国木田独歩
柳の間をもれる日の光が金色の線を水の中に射て、澄み渡った水底の小砂利が銀のように碧玉のように沈んでいる。 少年はかしこここの柳の株に陣取って釣っていたが、今来....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
びマリー・アントアネットの遺骨がその塵《ちり》にまみれていたので、いまや大理石や碧玉《へきぎょく》を着せられた。ヴァンセンヌの溝《みぞ》の中には一基の墓碑が地上....
「家なき子」より 著者:楠山正雄
る小山のほうまでだんだん上りに続いていた。春は草が青あおとしげって、白い小ぎくが碧玉をしきつめたもうせんの上に白い星をちりばめていたし、芽出しやなぎやポプラの若....
「パルテノン」より 著者:野上豊一郎
られて、三段に畳み上げられた石のステュボラテス（平台）の上に載っかったところを、碧玉を溶かしたような南欧の空を背景にして眺めた景観はどんなに華麗なものであっただ....
「沙漠の古都」より 著者:国枝史郎
き立っているのではないか！ 四十 今までは小さな漣さえなかった碧玉の湖水が白泡を浮かべて奔馬のように狂っている。そして不思議にも湖上の水は巨大....
「剣侠」より 著者:国枝史郎
類少なく、木々は紅葉し草は黄ばみ、木の実は赤らみ小鳥は啼きしきり、空は澄み切って碧玉を思わせ、驚嘆に足るものがあり、そういう境地を放牧されている馬が、あるいは五....
「白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
に、虫一つ、塵も置かず、世の創の生物に似た鰐口も、その明星に影を重ねて、一顆の一碧玉を鏤めたようなのが、棟裏に凝って紫の色を籠め、扉に漲って朧なる霞を描き、舞台....
「長崎の鐘」より 著者:永井隆
遺骨を胸に、十二日浦上を出て三ツ山の渓に入ってゆく。灰の視界はたちまち一転、満目碧玉《まんもくへきぎょく》のごとく青嵐颯々《せいらんさっさつ》として生気躍動する....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
文六年実隆が八十三を以て薨じた。後柏原天皇の御集を『柏玉集』、冷泉政為の家集を『碧玉集』、三条西実隆の家集を『雪玉集』といって、併せて三玉集といい、室町末期の代....