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碧眼
「碧眼〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
碧眼の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
予の業欲《ごうよく》に憧るる心は、一度唐土《ひとたびもろこし》にさすらって、紅毛
碧眼の胡僧《こそう》の口から、天上皇帝の御教《みおしえ》を聴聞《ちょうもん》する....
「神神の微笑」より 著者:芥川竜之介
ンティノは翌日の夕《ゆうべ》も、南蛮寺《なんばんじ》の庭を歩いていた。しかし彼の
碧眼《へきがん》には、どこか嬉しそうな色があった。それは今日|一日《いちにち》の....
「俊寛」より 著者:芥川竜之介
いる証拠《しょうこ》ではないか? すると人皇《にんおう》何代かの後《のち》には、
碧眼《へきがん》の胡人《えびす》の女の顔にも、うつつをぬかす時がないとは云われぬ....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
ミッシュが、ちょっと眉をしかめ立ちあがって肩を抱いた。
見ると、金髪の色といい
碧眼《へきがん》の澄みかたといい、一点、非のうちどころのないドイツ娘である。しか....
「地球盗難」より 著者:海野十三
「……すると、沖についた白い汽船は、どこの船だか国籍が分らなかったというのだネ。
碧眼の船長は何を君たちに頼んだのか、それを思い出してみなさい」 「……籐で編んだ....
「碧眼托鉢」より 著者:太宰治
、このような感想を書きつづることのナンセンスに触れた。「もの思う葦。」と言い、「
碧眼托鉢。」と言うも、これは、遁走の一方便にすぎないのであって、作家たる男が、毎....
「共軛回転弾」より 著者:海野十三
やすいこと世界一。さあいらっしゃい。早くいらっしゃってお験しなさい」 気の軽い
碧眼夫婦の呼び声に、この陋巷のあちこちから腹の減った連中が駆けよって来た。屋台の....
「火薬船」より 著者:海野十三
つだ」 水夫竹見が、一本うちこむ。 が、このときはやく、かのときおそく、かの
碧眼の船員は、ぷっと煙草をはきだし、 「あ、あつい!」 と叫ぶ。そして甲板へぺ....
「涼亭」より 著者:田中貢太郎
いつの間に来たのか葉生が来て、下手の入口を入った所に立っていたが、いたずらそうな
碧眼をぐるぐるやると共に口をだした。 葉生 そりゃ京兆眉憮よ。【葉生は得意そうに....
「ドナウ源流行」より 著者:斎藤茂吉
この息もつかず流れている大河は、どのへんから出て来ているだろうかと思ったことがある。維也納生れの
碧眼の処女とふたりで旅をして、ふたりして此の大河の流を見ていた時である。それは晩....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
看護婦という職業はなく、お医者が個人的に、それも主として西洋から招かれてきた紅毛
碧眼のプロフェッサーが個人的に希望者を仕込んで自分の用を便じていた。木口成子もそ....
「十二神貝十郎手柄話」より 著者:国枝史郎
その火を映した巨大な鏡が、部屋の正面の壁にあり、蝋燭の立ててある台の側に、長髪、
碧眼、長身肥大、袍をまとった紅毛人が、椅子に腰かけて読書をしてい、それらの物の以....
「地上」より 著者:島田清次郎
より贈れよと自分は叫びたいのであります!」 平一郎は身を慄わして、壇上のA氏の
碧眼を睨みつけていた。全精神が宇宙とともに燃えあがる。彼はこのとき恐ろしいものの....
「四十年前」より 著者:内田魯庵
の雑婚を盛んに高調した。K博士の卓説の御利生でもあるまいが、某の大臣の夫人が紅毛
碧眼の子を産んだという浮説さえ生じた。 何の事はない、一時は世を挙げて欧化の魔....
「西航日録」より 著者:井上円了
余が危ぶむところなり。 ああ、日本にしてもしその望みなしとすれば、東洋はついに
碧眼紅毛の餌食となりておわらんのみ。あに残念の至りならずや。余、いささかここに思....