»
碪
「碪〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
碪の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
どろいている。全自然は、蓄積された力の爆発を待ち、重々しく振り上げられ、黒雲の鉄
碪《かなしき》の上に一挙に打ちおろされんとする、鉄槌《てっつい》の打撃を待ってい....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
まみれの拳《こぶし》をしてる活動が他日フランスの強勢を鍛え出すはずの、「戦闘の鉄
碪《てっちん》」を賛美していた。観念論の不快な濫用にたいする反動から、理想にたい....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
い。その擬《まが》い玉はドイツでできるが、フランスでもできる。二寸四方の小さな鉄
碪《かなしき》と鑞《ろう》を溶かすアルコールランプとがあればよい。その鑞は、以前....
「書記官」より 著者:川上眉山
て、あわれ心を筑紫潟、浪に千鳥の蒔絵盆には、鎌倉時代と伝えたる金溜塗りの重香合、
碪手青磁の香炉に添えて、銀葉挾みの手の内に、霞を分けて入る柴舟の、行衛は煙の末に....
「小坂部伝説」より 著者:岡本綺堂
目の姫ヶ城門前の場とその城内の場とが即ちそれであるが、この狂言では桃井家の後室|
碪の前がこの古城にかくれ棲み、妖怪といつわって家再興の味方をあつめるという筋で、....
「江戸芸術論」より 著者:永井荷風
《とき》の鐘、波の音、風の音、雨車《あまぐるま》の如きを初めとし、谺《こだま》、
碪《きぬた》、虫笛《むしぶえ》、トヒヨの如き簡単に自然の音響を模したるものも皆そ....
「古陶磁の価値」より 著者:北大路魯山人
ものを作るかと申しますと、中国の宋時代に出来た青磁を手本として作るのであります。
碪青磁なんといっておりますのはすなわちそれであります。それで青磁というものが宋の....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
郷は恋しくとてもみ吉野の花のさかりをいつか見すてん 都には風のつてにも稀れなりし
碪のおとを枕にぞ聞く 思ひきや手も触れざりし梓弓おきふし我が身なれんものとは 君....