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碾
「碾〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
碾の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「カズイスチカ」より 著者:森鴎外
ゃ》を飲む。中年の頃、石州流の茶をしていたのが、晩年に国を去って東京に出た頃から
碾茶《ひきちゃ》を止《や》めて、煎茶を飲むことにした。盆栽と煎茶とが翁の道楽であ....
「とむらい機関車」より 著者:大阪圭吉
と燻けた、古い、大きな姿体の機関車があります。形式、番号は、D50・444号で、
碾臼の様に頑固で逞しい四対の聯結主働輪の上に、まるで妊婦のオナカみたいな太った鑵....
「法窓夜話」より 著者:穂積陳重
右には茶臼《ちゃうす》が据えてある。重宗は先ず西方を拝して後ちその座に着き、茶を
碾《ひ》きながら障子越に訟《うったえ》を聴くのであった。或人怪んでその故を問うた....
「百姓弥之助の話」より 著者:中里介山
い、小麦本来の持味が充分で同時に営養価も高い事が味わえる、大麦に至っては主として
碾割《ひきわり》にして食用に供するのとこの頃は押麦にしてその儘飯に炊くのとである....
「宝島」より 著者:佐々木直次郎
ら鋭い声が起った。 「八銀貨! 八銀貨! 八銀貨! 八銀貨! 八銀貨!」と小さな
碾臼の※る音のように切間もなく変化もなしに続けた。 シルヴァーの緑色の鸚鵡のフ....
「カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
、同宿のもの一同に白パンに蜜入りの汁、それに苺《いちご》か塩漬けの玉菜、それから
碾割《ひきわり》の燕麦《えんばく》がつくことになっております。土曜日には、白スー....
「ダス・ゲマイネ」より 著者:太宰治
く光沢がなかった。その男が赤毛氈の縁台のまんなかにあぐらをかいて坐ったまま大きい
碾茶の茶碗でたいぎそうに甘酒をすすりながら、ああ、片手あげて私へおいでおいでをし....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
っている。ドゥ・レセップ氏がそこにいた時に、乾魚の貯蔵はほとんど尽きかけていた。
碾割麦《ひきわりむぎ》は非常に高価なので、一般人には買えなかった。河水を干して莫....
「二都物語」より 著者:佐々木直次郎
皆非常な権勢のある貴人であったが、とりわけそうなのはその最後の者であった。老人を
碾いて若者にしたというお伽話の
碾臼とは確かに違った
碾臼で恐しくも
碾きに
碾かれて来....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
には、多数の人民は、樅の中味や乾《ほ》したすかんぽで作り、味や栄養をつけるために
碾割《ひきわり》を少しも混じていない、パンで生活したのである。農民の蒼白い顔や憂....
「運命のSOS」より 著者:牧逸馬
存者の一人だが、氷山とぶつかった時は、当番を済まして船室に寝ていた。何処かで臼を
碾くような鈍い音がすると共に、軽く下から持上げられたような感じがしたが、ライトラ....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
にして中へ栗、慈姑《くわい》、蓮根その他種々の物を入れてよし。 ○茶巾絞りの上に
碾茶《ひきちゃ》を交ぜたる芋を引筒にて押出しかけると体裁よき菓子となる。 ○薩摩....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
ーム二合とそれだけを混ぜて器械で寄せたのです」広海子爵「実に結構ですな。この頃は
碾茶《ひきちゃ》のアイスクリームもありますね」中川「あれもなかなか好《よ》うござ....
「ワーニャ伯父さん」より 著者:神西清
二月二日、精進油二貫五百目。……二月十六日、またも精進油二貫五百目。……それから
碾割りソバがと……(間) 馬車の鈴。 マリーナ あ、お発ちだ。 間。 ソーニャ ....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
出来ません。宅では信州から上等の粒蕎麦《つぶそば》を取寄せてイザ打とうという前に
碾臼《ひきうす》で
碾かせます。
碾いた粉を一晩置くとモー味が悪くなりますからその日....