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磅
「磅〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
磅の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
《げさく》の価値を否定して「勧懲《かんちょう》の具」と称しながら、常に彼のうちに
磅※《ぼうはく》する芸術的感興に遭遇すると、たちまち不安を感じ出した。――水滸伝....
「路上」より 著者:芥川竜之介
の達筆な行《ぎょう》の上へ今更のように怪訝《かいが》の眼を落した。この手紙の中に
磅※《ほうはく》している野村の愛と、あの小説の中にぶちまけてある大井の愛と――一....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
同時に一瞬間、厳《おごそか》な権威の閃《ひらめ》きが彼の醜《みにく》い眉目の間に
磅※《ぼうはく》したように思われた。
「けれども巫女《みこ》が申しますには――」....
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
語、不可説なる至微至妙の霊語を交えたりき。渠らが十年語りて尽くすべからざる心底の
磅※《ほうはく》は、実にこの瞬息において神会黙契されけるなり。ややありて、まず馭....
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
んで居る事ゆえ、聊か喜び、先ず子供の身姿を見て、是ならば充分と思う値を附け「三|
磅《ぽんど》遣《や》るよ」と云うに、子供は単に「夫ではお話に成りません」と云って....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
にはいられなかったのです」と凄気の罩もった言葉を冒頭にして、鎮子はまず、館の中へ
磅※と漲ってきた異様な雰囲気を語りはじめた。
「算哲様がお歿くなりになってから、....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
仰ぐ半蔵らにとっては、同藩の動きはことに凝視の的であった。偶然にも、彼は尾州藩の
磅※隊その他と共に江戸まで行ったという従軍医が覚え書きの写しを手に入れた。名古屋....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
頼するものである」なんかんと大きな字で書いてある。六片のものを六|志はおろか六|
磅にも売りつけるやつがないとは限らない。忘れてはいけない。ここは詐欺と掏摸とこそ....
「臨時急行列車の紛失」より 著者:新青年編輯局
カラタール氏は、一|哩について五|志という規定の特別乗車賃の割合で、総額五十|
磅五|志を支払うが早いか、あくあくしながら、例の連れの男を促して、まだ三十分はた....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
あって、邦人に忌まれている。しかし英国人はその根を伝えて栽培し、一盆の価往々数|
磅に上っていると書き加えているが、その石蒜がいかなる経路を取ってかの国に伝えられ....
「剣侠」より 著者:国枝史郎
を如実に現わし、主水の眼をヒタと睨み、ジリリ、ジリリと詰め寄せて来た。 殺気!
磅磚! 宛として魔だ! 気合に圧せられ殺気に挫かれ、主水はほとんど心とりのぼ....
「決闘場」より 著者:岡本かの子
な森を含む七十四エーカーの土地と共に一般公衆に遺贈した。そして維持費として五万|
磅を添えたのであった。 此のケンウッドの森は、その東南に連なる自然公園のゴルダ....
「バットクラス」より 著者:岡本かの子
げしなければならない」 と彼女の夫に忠告したからである。 この邸には十七万|
磅ほどの保険がつけてある。 彼女の夫は保守党の上院議員だが政治には全く興味を持....
「層雲峡より大雪山へ」より 著者:大町桂月
一 層雲峡の偉観 富士山に登って、山岳の高さを語れ。大雪山に登って、山岳の大さを語れ。 大雪山は北海道の中央に
磅※して、七、八里四方の地盤を占め頂上の偉大なること、天下に比なく、群峰|攅って....
「黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
に尖波を打って、綱線を綰ねて叩き潰して更に夫を引き伸したような山の空線は、山体に
磅※き研きに研いて、蛍石のような輝きを帯びた晶冽の気と化し、更に大空と映発して、....