磨る[語句情報] »
磨る
「磨る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
磨るの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
ぱり学校の実験室です、朝磨り始めて、昼飯のときちょっと休んでそれから暗くなるまで
磨るんですが、なかなか楽じゃありません」「それじゃ君が近頃忙がしい忙がしいと云っ....
「朱日記」より 著者:泉鏡花
たあとで、天窓を引抱えて、こう、風の音を忘れるように沈と考えると、ひょい、と火を
磨るばかりに、目に赤く映ったのが、これなんだ。」 と両手で控帳の端を取って、斜....
「自叙伝」より 著者:大杉栄
はまるでなかった。 その山形の家からお化が出た。 夜なかに、台所で、マッチを
磨る音がする。竈の火の燃える音がする。まな板の上で何かを切る音がする。足音がする....
「あそび」より 著者:森鴎外
長のゆっくり書類を portefeuille から出して、硯箱の蓋を取って、墨を
磨るのを見ている。墨を磨ってしまって、偶然のようにこっちへ向く。木村よりは三つ四....
「雁」より 著者:森鴎外
這入って、暫くぼんやりしていると、今まで誰もいないと思っていた隣の部屋でマッチを
磨る音がする。僕は寂しく思っていた時だから、直ぐに声を掛けた。 「岡田君。いたの....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
って遊んでいると、お祖母様に叱られます。 「今日はお習字だよ」と仰しゃると、墨を
磨るお手伝をします。毛氈を敷き、太い筆を執っていろいろお書きになる時には、きっと....
「南画を描く話」より 著者:中谷宇吉郎
ざわ》りからもうただの墨でないことがすぐ分った。なるほどフライパンの上でラードを
磨るような手触りとは、こういうのを言うのだと感心した。墨は軟《やわらか》くしかも....