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「磯松〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

磯松の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
あの顔」より 著者:林不忘
いてくれるのだ。そんなことを考えているうちに、傾斜を上り詰めて、お久美は、一団の磯松が、きちがいのように一方にばかり枝を伸ばして群生している砂地へ出た。来るべき....
十二支考」より 著者:南方熊楠
くに、鉄石丸、火花丸、川ばた韋駝天《いだてん》、しゃまのねじ助、八重のしゃつら、磯松大風、伏見のりこん、中の島無類、前の鬼丸、後の鬼丸(これは大和の前鬼後鬼より....
早耳三次捕物聞書」より 著者:林不忘
深くなって、膝から腰、腹から胸と、女の身体《からだ》はだんだん水に呑まれてゆく。磯松の根っこからひそかにこれを窺っている和泉屋こそ、薄っ気味も悪いが気が気でない....
食道楽」より 著者:村井弦斎
等の色の紫蘇が出来ないというね。この柚餅《ゆもち》も大久保家伝来の名物だ。ここに磯松風《いそまつかぜ》という小田原の菓子がある。これは非常に上品で高貴の人の賞翫....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
た」 「見えられた」 人々は、舟の両側に立って、おなじ方角を、振り向いていた。磯松の陰から、縫殿介も、彼方を見ていた。 御浜奉行の休み所に、乗って来た駒を繋....
私本太平記」より 著者:吉川英治
。 各家の紋を打った幕舎やら、それぞれの旗じるし、駒つなぎ。 それが、浦曲と磯松のつづくかぎりにつづき、海上には船手の旗のぼりも望まれる。 この日、足利家....
私本太平記」より 著者:吉川英治
らの、こなたの攻めを予想して、要所には堅く三陣を配しておる」 「浜べのいたる所や磯松の間には、チラチラと敵の騎馬や歩卒が見えますが」 「いや、あれはみな遊動隊に....
随筆 新平家」より 著者:吉川英治
ライヴウェーといっては違うだろうか。熊野灘つづく限りの長汀曲浦と、ここの松々々の磯松原は、湘南にも、裏日本にも、ちょっと比肩しうる地を思い出せない。枯れ芒の白い....