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磯節
「磯節〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
磯節の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「鰊漁場」より 著者:島木健作
間ではあったが、今夜だけは誰はばかるものもない無礼講だった。彼らのうたう追分節や
磯節には、ことしの鰊場かせぎも今日限りという、荒くれた彼らの胸にもわかずにはいな....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
る今日、贅沢を云うわけにはゆかなかった。 さて問題の、鹿島灘の、一番北の端に、
磯節で有名な三磯の一つ、磯崎町というところがあった。ここは、家数が四五十しかない....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
一 ――第七話です 三十五反の帆を張りあげて行く仙台石の巻とは、必ずしも唄空事の誇張ではない。ここはその
磯節にまでも歌詞滑らかに豪勢さを謳われた、関東百三十八大名の旗頭、奥羽五十四郡を....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
喇叺の小さなもので、肉声をよく明瞭に伝える。呂昇、大隈、加賀、宝生、哥沢、追分、
磯節、雑多なものが時々余等の耳に刹那の妙音を伝える。
あたりが静なので、戸をし....
「太平洋魔城」より 著者:海野十三
、呪文をとなえだした。もしそれを日本人がきいたら、腹をかかえて笑いころげたろう。
磯節の文句を調子はずれにどなっていたのだったから。 すると、まもなく海上を照ら....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
の題になるものがありますか」
「左様でござるな、この海岸で名物といっては、大洗に
磯節というのがござり、海では、さんま、鰹《かつお》、鯖《さば》といったものが取れ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
でしょう、日本のものを聞くくらいなら、わかるのを聞きたいわ、けれども、安来節や、
磯節なんて、わたしあまり好かない、何か日本の唄でわかるのをうたって頂戴」
「デハ....
「落合町山川記」より 著者:林芙美子
らして、ひっそりと同じ町内の御不幸を哀悼《あいとう》していたのに、武藤邸の近くで
磯節か何かのラヂオが鳴っているのには愕《おどろ》いてしまった。 武藤邸の前には....