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「礬水〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

礬水の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
東海道五十三次」より 著者:岡本かの子
究の手傅《てだす》けのため一人娘の私に絵画を習わせた。私は十六七の頃にはもう濃く礬水《どうさ》をひいた薄美濃紙を宛《あ》てがって絵巻物の断片を謄《す》き写しする....
繻珍のズボン」より 著者:宮本百合子
して英語を昔は知っていたもんだよ。鵞鳥の太い羽根の先を削ってペンをこしらってね。礬水《どうさ》びきの美濃紙へ辞書をすっかり写したものさ、と云っていたが、それもこ....
甲州鎮撫隊」より 著者:国枝史郎
めに、俺んとこの植木は精がよくなるのさ」 「まるで珠でも融かしたようですねえ。明礬水といっていいか黄金水といっていいか」 「まあ黄金水だなア」 「滝も立派ですね....
江戸芸術論」より 著者:永井荷風
の如き手摺《てずり》の法は進んで享保に至り漆絵《うるしえ》と呼びて黒色の上に強き礬水《どうさ》を引きて光沢を出し更に金泥《きんでい》を塗りて華美を添ふるに至りし....
澪標」より 著者:外村繁
妻はどこが悪いのであろうか。 「明日、とにかく、癌研へ行って来ます」 白紙に明礬水《みょうばんすい》で書いた文字が炙り出されて来るように、昨夜、妻の言った言葉....