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社殿
「社殿〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
社殿の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
々から風が吹きつづいて、とかくに火事沙汰の多いのに困りましたが、本郷湯島の天神の
社殿改築が落成して、正月二十五日の御縁日から十六日間お開帳というので、参詣人がな....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
で、氷川神社は服部《はっとり》坂の小日向神社に合祀《ごうし》されることになって、
社殿のあとは暫く空地《あきち》のままに残っていましたが、今では立ち木を伐《き》り....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
九日の大祭のときには近郷近在から参詣人が群集して、なかなか繁昌したそうです。その
社殿に一つの古い絵馬が懸けてありまして、絵馬は横幅が二尺四五寸、丈が一尺三四寸で....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
網膜の底には、赤く〇と書かれた目盛が、いつまでも消えなかった。少尉はスタスタと、
社殿の脇へ入って行った。その背後に大喇叭を束にして、天に向けたような聴音器が据え....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
宮益坂を電車はのぼる。「明治天皇御野立所」と書いた神社跡が左にある。この奥の
社殿は形もなし、こま狗だかお狐さんかの石像が二つ、きょとんと立っている。 渋谷....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
登る者です。案内者は当然の順序として、まずわたしを白雲山の妙義神社に導きました。
社殿は高い石段の上にそびえていて、小さい日光とも云うべき建物です。こういう場所に....
「厳島合戦」より 著者:菊池寛
人を埋葬しないことになっているので、戦死者の死骸は尽く対岸の大野に送らせ、潮水で
社殿を洗い、元就は三子を伴って斎戒して、社前に詣で、此の大勝を得たことを奉謝して....
「脳の中の麗人」より 著者:海野十三
った。 宮川は、石段をふんで、駈けあがった。そして境内へどんどん入っていった。
社殿の後に駈けこんで、そこでおずおず、うしろをふりかえった。怪しい男は、見えなか....
「売色鴨南蛮」より 著者:泉鏡花
八 「何をするんですよ、何をするんですよ、お前さん、串戯ではありません。」
社殿の裏なる、空茶店の葦簀の中で、一方の柱に使った片隅なる大木の銀杏の幹に凭掛っ....
「茸の舞姫」より 著者:泉鏡花
の枝に、真黒な立烏帽子、鈍色に黄を交えた練衣に、水色のさしぬきした神官の姿一体。
社殿の雪洞も早や影の届かぬ、暗夜の中に顕れたのが、やや屈みなりに腰を捻って、その....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
ですが、あそこは私の縁づいた三浦家の領地内なのでございます。で、三浦家ではいつも
社殿の修理その他に心をくばり、又お祭でも催される場合には、必ず使者を立てて幣帛を....
「こま犬」より 著者:岡本綺堂
いたので、この小袋明神も再建を見ずして終った。その遺跡は明神跡と呼ばれて、小さい
社殿の土台石などは昔ながらに残っていたが、さすがに誰も手をつける者もなかった。そ....
「多神教」より 著者:泉鏡花
え。 からりと鳴って、響くと斉しく、金色の機の梭、一具宙を飛落つ。一同|吃驚す。
社殿の片扉、颯と開く。 巫女 (階を馳せ下る。髪は姥子に、鼠小紋の紋着、胸に手箱....
「高原の太陽」より 著者:岡本かの子
始めて僕に本当の気持ちで打ち解けたことを仰った――ははは」 と痛快げに笑った。
社殿へ参詣して再び池の端へ戻ってから、青年は云った。 「この池に懸け出した藤棚の....
「狐」より 著者:岡本かの子
。 二 欅の並木の間に葭簾で囲った茶店一軒。 遠見に鬼子母神の
社殿見ゆ。 ――冬の月、骨身に沁みて美しいが、生憎と茶屋は締ってしまった。 ――....