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「祖父母〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

祖父母の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
小さき者へ」より 著者:有島武郎
れて、――一人はよちよちと歩いて、――一番末の子は母上を苦しめ過ぎるだろうという祖父母たちの心|遣《づか》いから連れて来られなかった――母上を見送りに出て来てい....
追憶」より 著者:芥川竜之介
したのは遅くもその年の春だったであろう。 二 位牌 僕の家の仏壇には祖父母の位牌や叔父の位牌の前に大きい位牌が一つあった。それは天保何年かに没した曾....
新日本の進路」より 著者:石原莞爾
しかし農工一体の實現は、社會制度の革命なしには不可能である。日本の從來の家族は祖父母、父母、子、孫等の縱の系列をすべて抱擁し、これが經濟單位であり、且つ生活單....
鶴は病みき」より 著者:岡本かの子
か。僕は少なくとも結婚なんて、悪遺伝の継続機関だと思って居る。仮りにですな。僕が祖父母或いは父母の悪遺伝を継続して居る者とする……云うまでもなくそれは僕の子に孫....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
自分は勿論のこと、誰からもそんな噂すら聞いたことがない。自分が幼少のときに別れた祖父母も、八年前に死んだ父も、六年前に死んだ母も、かつてそんな話をしたこともなか....
残されたる江戸」より 著者:柴田流星
(啼き声) 先ずざっとこうである。吾儕はかくも趣味ある変化に富んだ実物教育を、祖父母や乳母から口ずからに授けられて、生れて二歳の舌もまだよくはまわらぬ時から、....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
にも、今日の鎮座祭のことは、早くもこちらの世界の各方面に通じたらしく、私の両親、祖父母、良人をはじめ、その外多くの人達からのお祝いの言葉が、頻々と私の耳にひびい....
北村透谷の短き一生」より 著者:島崎藤村
原で生れた人だ。阿父さんは小田原の士族であった。まだ小さな時分に、両親は北村君を祖父母の手に託して置いて、東京に出た。北村君は十一の年までは小田原にいて、非常に....
人魚謎お岩殺し」より 著者:小栗虫太郎
議な人魚の行衛は、女の惨屍体は――と繞らせているうちに、いつとなく島内における、祖父母たちの生活を想い起すのだった。 ――あの島における祖先の次の時代に、もし....
安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
丈でなく、半分は人形として尊ぶ気持です。 私は幼い時に両親を亡くして後、弟と、祖父母に育てられましたが、そんな境遇からか人になじめない変った性格の子で、一人っ....
」より 著者:犬田卯
のが惨めな境涯に陥ちたことであったろう。そのため家を飛び出した長兄は他郷に死し、祖父母の許にあって成育した彼女と弟とのみが、辛うじて一人前になったが、いや、その....
本州における蝦夷の末路」より 著者:喜田貞吉
しょう。 この文化三年という年は、今から僅か百二十二年前でありまして、私どもの祖父母の生れた頃であります。そんな近い時代にまで、本州に蝦夷がいたという様なこと....
特殊部落の成立沿革を略叙してその解放に及ぶ」より 著者:喜田貞吉
りますが、それは家柄についてのみの事で、血統から申さば甚だ多い。まず両親が二人、祖父母が四人、曾祖父母が八人、高祖父母が十六人、十代前の祖先が五百十二人、二十代....
魂の喘ぎ」より 著者:大倉燁子
されてはどんな者になるか分らないというので、公高は生れると直ぐ私から引き離され、祖父母の溺愛の中で我まま一杯に六つまで育てられ、戻った時は手のつけられないやんち....
春水と三馬」より 著者:桑木厳翼
豕に類するかも知れないが、順序として一応各巻の梗概を記すこととする。 ※先生は祖父母に甘やかされて生長し、赤本を耽読して悉く之を誦じ、其他雑芸雑学に通じて衆愚....