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「祖述〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

祖述の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
近時政論考」より 著者:陸羯南
き。何となれば彼らは、事実の上に論拠を置くことをなさず、西洋十八世紀末の法理論を祖述し多く哲学理想を含蓄したればなり。中江氏らのおもに崇奉せしはルーソーの民約論....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
半蔵らはすべてこの調子で踏み出して行こうとした。あの本居宣長ののこした教えを祖述するばかりでなく、それを極端にまで持って行って、実行への道をあけたところに、....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
り住む計画であるという。延胤が旅を急いでいるのもそのためであった。飽くまで先師の祖述者をもって任ずる鉄胤の方は参与の一人として、その年の正月からは新帝の侍講に進....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
もともと平田篤胤が後継者としての鉄胤は決して思いあがった人ではない。故篤胤翁の祖述者をもって任ずる鉄胤は、一切の門人をみな平田篤胤没後の門人として取り扱い、決....
神秘昆虫館」より 著者:国枝史郎
は生きない。永生の蝶などある筈がない。云い出した人間が悪い。方術師とは由来道教の祖述者、虚無|恬淡《てんたん》を旨とする、老子の哲学を遵奉《じゅんぽう》するもの....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
いずれの時代に於ても、聖人君子に附きものの美徳であった。苟も進展性にとめる真理の祖述者は、昔から最も少なく自己を考え、最も多く自己の仕事を考えた人達であった。か....
獄中消息」より 著者:大杉栄
もにクロの名著として並び称せらるるものだ。 クロはいわゆる「科学的」社会主義の祖述者のごとくに、ことさらに、むずかしい文字と文章とを用いて、そして何だかわけの....
娘煙術師」より 著者:国枝史郎
称した老人が例の老儒者であろうなら、その老儒者は宝暦事件の立て者、垂加流の神道の祖述者であり、兵法学者であり、勤王家であった竹内式部その人だと、こう想像してよさ....
子規居士と余」より 著者:高浜虚子
して居るのである。居士全体を継承していないまでも居士の何物かを受けて、各々これを祖述しつつあるのである。これがむしろ正当の意味に於ける後継者である。また他の方面....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
。大体の筋さえ通れば勝手に省略したり刪潤したり、甚だしきは全く原文を離れて梗概を祖述したものであった。かつ飜訳家の多くは邦文の造詣に貧しいただの語学者であったか....
道鏡皇胤論について」より 著者:喜田貞吉
野人かつて「道鏡皇胤論」一編を京大史学会の雑誌史林の誌上で発表した事があった。要は道鏡が天智天皇の皇孫であるとの旧説を祖述し、これによって道鏡に纏わる幾多の疑問を合理的に解説して、以て我が皇統の尊厳....
サンカ者名義考」より 著者:喜田貞吉
る。 坂の者がサンカモノと訛ったとの袋中の説は、最も信用すべきものとしてこれを祖述するを憚らぬ。彼らの本来坂の住民たりしことが忘れらるるに及んでは、それが訛り....
「エタ」名義考」より 著者:喜田貞吉
年一月発行四巻一号)に於いて発表せられた「賤民名称考」の如きも、またこの餌取説を祖述せられたものである。そしてかく申す自分に於いても、少くも主鷹司の餌取がエタを....
旃陀羅考」より 著者:喜田貞吉
、河内守通行末葉遠江貫名五郎重実と云までは十一代也」として、これには聖武天皇説を祖述し、日蓮はその重実の孫だとある。これはもちろん問題にもならぬ偽書として措くと....
賤民概説」より 著者:喜田貞吉
であったことを忘れた後にも、山陰道筋の鉢屋と、山陽道筋の茶筅とは、相変らず上人を祖述し、空也流の本山たる京都四条坊門なる、紫雲山光勝寺との因縁を保っておった。 ....