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祗
「祗〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
祗の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「旧主人」より 著者:島崎藤村
ね》までも降続けて、川の水も赤く濁り、台所の雨も寂しく、味噌も黴《か》びました。
祗園《ぎおん》の祭には青簾《あおすだれ》を懸けては下《はず》し、土用の丑《うし》....
「芽生」より 著者:島崎藤村
の花が咲く頃と成った。やがて、亡くなった子供の新盆《あらぼん》、小諸の方ではまた
祗園《ぎおん》の祭の来る時節である。冷《すず》しい草屋根の下に住んだ時とは違って....
「天主閣の音」より 著者:国枝史郎
政治をなさんとせり。されば同年七月の盆踊には、早くも掛提灯、懸行燈等の華美に京都
祗園会の庭景をしのばしめ、一踊りに金二両、又は一町で銀五十枚、三十枚、十五枚を与....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
河口らの旧友と会見し、それから京都に出て、直ちに白河家に参候し神祇伯資訓卿に謁し
祗役の上申をしてその聴許を得、同家の地方用人を命ぜられた。彼が京都にとどまる間、....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
をもって任ずる鉄胤の方は参与の一人として、その年の正月からは新帝の侍講に進み、神
祗官の中心勢力をかたちづくる平田派の学者を率いて、直接に新政府の要路に当たってい....
「野狐」より 著者:田中英光
晩ニ至リテ上堂シ、前ノ因縁ヲ挙ス。 黄蘗スナワチ問ウ、古人、アヤマッテ一転語ヲ
祗対シテ、五百生、野狐ノ身ニ堕ス。転々、アヤマラザレバ、コノナニヲ作ルベキ。師イ....
「霧陰伊香保湯煙」より 著者:三遊亭円朝
会いますと云う、是れから敵の手掛りが分ります。 五十七 野田の
祗園祭でございまして、亀甲万の家へ奉公を致して居りまする布卷吉と云うは、今年十二....
「東山時代における一縉紳の生活」より 著者:原勝郎
、禁色を聴《ゆる》された者が雑役に服する例のないことを言い張り、将軍参内当日には
祗候せぬ、とダダをこねた話もある。将軍に対しての待遇すでにかくのごとくであるから....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
も」と訓み、「古は初雪の見参といふ事ありて、初雪に限らず、大雪には早朝におくれず
祗候すべき儀ありしなり」(講義)と云っている。なお吉田増蔵氏は、「雪に馬|並めま....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
それは有産的貴族社会であって、仕事にたいして趣味をもち、高尚ではあるがしかし狭い
祗虔《しけん》的な教養をもっていて、自己の卓越と自分の町の卓越とを平然と信じ込ん....
「仇討姉妹笠」より 著者:国枝史郎
袖の中には? 舞台には季節にふさわしい、夜桜の景がかざられてあった。 奥に深々と見えているのは、
祗園辺りの社殿であろう、朱の鳥居や春日燈籠などが、書割の花の間に見え隠れしていた....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
た。その頃の私の胸にこの一句は深く沁みた。 この先生は内町という静かな通りの、
祗園神社の直ぐ近くの借家にずっと住んでいられた。その二階の書斎の天井は非常に低か....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
神垂仁朝に伊勢に大神宮を移した時には、この神一ツを祀ったのではなく、同時に天神地
祗あらゆる神々を各地に祀ったのであるが、伊勢と並んで大立物と目されるものに大神神....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
)の三島神社であろう。この祭神は大ヤマズミで三島神社の古伝と合っている。延喜式神
祗巻では伊豆の三島神社、白浜の伊古奈比※命神社、ともに名神社であり奈良朝時代から....