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「祝意〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

祝意の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
行人」より 著者:夏目漱石
非行くと書いてあったのが、この話でやっと悟れた。自分は彼の母に対して、ただ人並の祝意を表しておいたが、心のうちではその嫁になる人は、はたしてこの油絵に描いてある....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
た喜びのあまりに、同病|相憐んで来た伯父たちは夢中になって河岸をかけ回り、互いに祝意を表し合っているというところだった。 お粂と供の手代が着いたのを見ると、寿....
創生記」より 著者:太宰治
と命令、よき読者、杉山氏へのわが寛大の出来すぎた謝辞とを思い合せて、まこと健康の祝意示して、そっと微笑み、作家へ黙々握手の手、わずかに一市民の創生記、やや大いな....
地球要塞」より 著者:海野十三
得られるものと信ず。クロクロ島が、貴下の手によって建造せられたるとき、余は博士に祝意《しゅくい》を表するため、磁石砲《じしゃくほう》という機械を贈呈《ぞうてい》....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
なことです! 私はそれをあなたに向かって言うのではありませんよ。けれどもあなたに祝意を表わさずにはおれないです。あなた方りっぱな方々は、お言葉のとおりに、御自身....
倫敦の一夜」より 著者:岡本綺堂
った。 宿へ帰ると、晩餐のテーブルに珍しく日本酒が出ている。いよいよ平和克復の祝意を表するのだと云って、ふだんは無口の主婦も今夜は流石ににこにこしている。われ....
二都物語」より 著者:佐々木直次郎
何しろ、冬季にロンドンから駅逓馬車で旅をして来るということは、冒険好きな旅行者に祝意を表してやってしかるべきくらいの事柄であったからである。 この時までには、....
次郎物語」より 著者:下村湖人
た。」 「掲示を見たか。」 「どうだ、痛快だろう。」 などと、くちぐちに次郎に祝意を表するようなことを言うのだった。 次郎は、しかし、にこりともしないで自分....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
であった」とそこは物分りの早い江戸ッ児の若井氏、さらりとしたもので、私に向っても祝意を述べなどされ、この事件は美しく解決されることでありました(松尾氏は御説明を....
遁走」より 著者:葛西善蔵
ったので、ほんの彼の親しい友人だけが寄って、とにかくに彼のこのたびの労作に対して祝意を表そうではないかという話からできたものなのだ。それがいつか彼の口から出版屋....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
るだろうかと思って実に悲しみました。 明治三十三年の一月一日には例の通り祝意を表さなければなりませぬゆえ、この前からこの土地で得られるだけのご馳走を買い....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
ぐる第二の義務を、あらゆる公人に先んじて閣下に負う私は、閣下に対して、厚き愛慕の祝意を表せざらんとしてもえない者でございます」 まずこれくらいで宜しかろう。だ....
西航日録」より 著者:井上円了
中に入るる。正午、領事の宅を訪い、日本人会に列す。当夕、市中無数の小灯をともして祝意を表するも、余、風邪のために見ることを得ざるは遺憾なり。 二日休養。三日正....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
孫逸仙大統領に推選せられたりとの電報に接し、当港シナ街にては、各戸新国旗を掲げて祝意を表す。船中よりハワイ島を望むに、厳冬の季節に近きも、山色蒼々として夏山に似....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
応じて差別があるところに、祝いの真心が表れるので、差別あるこそ主人夫妻には平等な祝意が家族一同より感じられるのであります。もしこれを平等にして家族いずれも銀時計....