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祝杯
「祝杯〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
祝杯の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「外套」より 著者:ゴーゴリニコライ
が、しまいにはきまりが悪くさえなった。みんなが彼を取り巻いて、新しい外套のために
祝杯をあげなければなるまいとか、少なくとも、一夕《いっせき》、彼等のために夜会を....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
能く強を制することを得たのだから、例なら、いや、女房は持つべきものだ、と差対いで
祝杯を挙げかねないのが、冴えない顔をしながら、湯は込んでいたか、と聞いて、フイと....
「地獄街道」より 著者:海野十三
したいのを強いて怺えているらしく見えた。 「おいミチ子。今夜は奢ってやるぞ。さア
祝杯だ。山野には何かうまいカクテルを作ってやれ。僕は珍酒コンコドスを一つ盛り合わ....
「二、〇〇〇年戦争」より 著者:海野十三
足をおき、更に国運の一大発展を期するものである。さあ、諸君、それを祝って、どうか
祝杯をあげていただきたい!」 そういって、スターベア大総督は、大きな水晶の杯を....
「太平洋魔城」より 著者:海野十三
ました」 「うむ、そうか。三十数隻では、十分とはいえないが、とにかく恐竜万歳だ。
祝杯をあげよう」 「祝いの酒は、本艦内にたくさん用意してまいりました。さあすぐお....
「火葬国風景」より 著者:海野十三
いのだと思ったので、いい加減にその相手から遁れるために、乾杯をすすめた。 「ナニ
祝杯をあげて呉れるというのかい。そいつは嬉しい。では――」 カチンと洋盃を触れ....
「怨霊借用」より 著者:泉鏡花
て、唇を空ざまに吹上げた。 「分ったよ、一等賞だよ。」 「ぴい、ぷう。」 「さ、
祝杯を上げようよ。」 「ぴい、ぷう。」 空嘯いて、笛を鳴す。 夫人が手招きを....
「遺言」より 著者:国木田独歩
いた時である。その日の事であった。自分は士官室で艦長始め他の士官諸氏と陛下万歳の
祝杯を挙げた後、準士官室に回り、ここではわが艦長がまだ船に乗らない以前から海軍軍....
「若草物語」より 著者:オルコットルイーザ・メイ
りませんわ。とてもうれしいわ。きっと。」と、メグがいいました。 「ねえ。わが友、
祝杯をあげましょうよ。あそびは永久に! あくせくしっこなし!」と、ジョウはレモン....
「旅なかま」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
、男の子たちはかんしゃく玉をぱんぱんいわせました。お城では、のんだり、たべたり、
祝杯をぶつけあったり、はねまわったり、紳士も、うつくしい令嬢たちも、組になって、....
「月世界跋渉記」より 著者:江見水蔭
り目出度い。いよいよそれでは明日にでも出発しますかな。」 「さよう。それでは一つ
祝杯を挙げようじゃないか。もう空気などありたけ吸う気であの空気孔で大に胸襟を開い....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
船が毎晩浮んだ。そして彼らは宇宙的自由社会の生れることもあまり遠くはないと言うて
祝杯をあげた。 そこへ赤蜻蛉が飛んで来た。 赤蜻蛉の精を受けている霊の賀川市....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
選した。友人が酒の四斗樽を一本寄付してくれたので、選挙事務所に千余名が集まり、大
祝杯をあげたが、あまりの雑踏でデモのような状態となり、数十名の警官が出て取締りに....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
酒だ、酒だ、やろう、おい。やりまっしゅう、先生、万歳だ。」 「やろう、やろう。」
祝杯。 「T君、君たちは起きていたのか。」 「え、なに寝てはいたんです。こんな晩....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
で四銭の「やなぎかげ」を茶わんにつぎ、ひえた焼芋を七輪であたため、それをさかなに
祝杯をあげた。『できた、できたよォ――』私はデタラメの節をつけ、茶わんをたたいて....