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「祝着〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

祝着の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
ご苦労でござった」 「おことば恐れ入ってござります。道中つつがのうございまして、祝着至極にござります」 まことにどうもこの、豆州か、というような鷹揚《おうよう....
虫干し」より 著者:鷹野つぎ
古い織物の着物や帯なども教えられて見ました。 子供たちの七五三《しちごさん》の祝着《いわいぎ》なども干されましたが、そのなかで背中に飾紐のついてる広袖の着物が....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
時おりはまた小言を堪能させにまいれよ。さらばじゃ」 「主水之介どの今宵のお手柄、祝着に存ずる。挨拶はいずれ後日――」 はれやかな会釈のこして溝口豊後守も騎乗。....
丹下左膳」より 著者:林不忘
こけ猿の茶壺が、そうたやすく見つかって、大金の所在《ありか》も判明いたしたとは、祝着《しゅうちゃく》至極、お喜び申しあげる」 そう言う老人の顔を、主水正は、じ....
東山時代における一縉紳の生活」より 著者:原勝郎
帯三筋、三位局と、新大納言典侍から帯各一筋、上※局から白帷一を送ったので、音一は祝着の体で出発したのである。その音一の周防から上洛したのは翌年の十月であるが、そ....
丹下左膳」より 著者:林不忘
どうしたんでごわしょう? へっへ、まるで女|隠居《いんきょ》。ふたりとも壮健にて祝着至極《しゅうちゃくしごく》……なァんかんと来た時にあ、テヘヘ、あっしぁ眼がく....
丹下左膳」より 著者:林不忘
もの」 一人が、四角ばって、すわりなおした。 「殿の秘命をはたし得て、御同様、祝着至極《しゅうちゃくしごく》……」 「この問題も、これにて解決。殿のお喜びよう....
旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
、立派な結納の品々が、運びこまれ、紋付きの人たちが、病気全快のあいさつと一緒に、祝着申しますとあたしに悦びを述べた。 だが、決心はついた。自由を得る門出《かど....
幻の彼方」より 著者:豊島与志雄
だメリンスや羽二重の布が二三個出てきた。順一が生れて間もなく、親しい友から貰った祝着だった。貰ったままで忘れられてしまっていた。 彼は初めて眺めるような心地で....
南国太平記」より 著者:直木三十五
たる江戸の形勢は、仰せの如く、開けて参っておりまする。御賢明の段、当家のために、祝着至極《しゅうちゃくしごく》、老人、思い残すところ、一つも、ござりませぬ」 ....
魔像」より 著者:林不忘
腐のように白くなった顔を覗《のぞ》かせ、「あァ、殿様……まだ生きていてよかった。祝着至極《しゅうちゃくしごく》に存――」 「黙れッ! ただいま玄関においても、余....
多神教」より 著者:泉鏡花
媛神様と、船の上に黒く並んで、礼拝恭礼をしましてござる。――御利益、――御奇特、祝着に存じ奉る。 巫女 お喜びを申上げます。 媛神 (梢を仰ぐ)ああ、空にきれい....
顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
だかると、 「これは、これは、藤波さん、暑中にもかかわらず御爽快のていでまず以て祝着《しゅうちゃく》。……お、これは、せんぶりどのも」 と、例によってわけの判....
顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
にちがいありませぬ。……齢を鶴よりゆずらせられ、上の御長寿は千歳万歳。まことに、祝着しごくにございます」 阿部伊勢守が、おお、と立ちあがる。それとほとんど同時....
金狼」より 著者:久生十蘭
る司直の手より脱免し、四士ここに無事再会。こうして一杯のめるというのは、まずまず祝着のいたり。(と、べらべら喋ってから、葵のほうへ短かい顎をつきだし)……ねえ、....