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神世
「神世〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
神世の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
が、まるで羚羊のような敏しこさで迸出してくるのだけれども、それにはまた、彼女の精
神世界の中にうずくまっているらしい、異様に病的な光もあった。総体として彼女には、....
「近世快人伝」より 著者:夢野久作
憚んながら博多の港は、世界中で一番古いんだぞ。埃及の歴山港よりもズット古いんだ。
神世の昔××××様のお声がかりの港なんだから、いつから初まったか解かれねえ位だ。....
「旅愁」より 著者:横光利一
は闇だ。滅ぶ方がいい。諸君青年はこの美のために立てよ。ただそれだけがもう諸君の精
神世界を美しくするのだ。そのどこにいったい嘘があるのか。」
と東野は云うと眼に....
「現代小説展望」より 著者:豊島与志雄
光明や暗示をこの方面に投じた。 ベルグソンの説くところによれば、意識は吾々の精
神世界の一部分に過ぎなくて、単に説明したり理解したりする実際的役目を帯びてるだけ....
「文学以前」より 著者:豊島与志雄
斯くて、超現実主義は、意識的理性の拘束を排し、修辞学的な配慮を拒けて、吾々の精
神世界に「存在する」思想そのものの独自な動きを、ひたすらに追窮し、精神本来の働き....
「曙覧の歌」より 著者:正岡子規
る窓をうづめて咲くさうびかな 題しらず 雲ならで通はぬ峰の石陰《いわかげ》に
神世のにほひ吐く草花《くさのはな》 歌会の様よめる中に(録五) 人麻呂の御像....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
ひつくまの神まつり よきに似よとの教なるべし かぐ山の岩戸の桜|匂ふなり
神世人の世隔てざるらむ おかるゝは命ならずやとられつゝ 時にあふぎの危か....
「二十歳のエチュード」より 著者:原口統三
の不注意な眼は、しばしば「言語すなわち精神である」と錯覚することがある。これを精
神世界における唯物論と呼ぼう。 僕においては、精神はあくまで言語と区別される。....