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「神代〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

神代の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
犬と笛」より 著者:芥川竜之介
、 「お前は仲々笛がうまいな。己《おれ》はずっと昔から山奥の洞穴《ほらあな》で、神代《かみよ》の夢ばかり見ていたが、お前が木を伐《き》りに来始めてからは、その笛....
開化の良人」より 著者:芥川竜之介
う。』と、云うのです。そこで私がもう一度、『じゃ君は彼等のように、明治の世の中を神代《かみよ》の昔に返そうと云う子供じみた夢のために、二つとない命を捨てても惜し....
二人小町」より 著者:芥川竜之介
無頓着《むとんじゃく》に)第三に、――これが一番恐ろしいのですが、第三に世の中は神代《かみよ》以来、すっかり女に欺《だま》されている。女と云えばか弱いもの、優し....
桃太郎」より 著者:芥川竜之介
ずち》を却《しりぞ》けるため、桃の実《み》を礫《つぶて》に打ったという、――その神代《かみよ》の桃の実はこの木の枝になっていたのである。 この木は世界の夜明以....
老年」より 著者:芥川竜之介
では一番、広い間らしい。籠行燈《かごあんどん》の中にともした電燈が所々に丸い影を神代杉《じんだいすぎ》の天井にうつしている。うす暗い床の間には、寒梅と水仙とが古....
高野聖」より 著者:泉鏡花
の譬《たとえ》にも天生《あもう》峠は蒼空《あおぞら》に雨が降るという、人の話にも神代《かみよ》から杣《そま》が手を入れぬ森があると聞いたのに、今までは余り樹がな....
婦系図」より 著者:泉鏡花
」 と前の床几に並べたのを、さらりと撒くと、颯と音して、揃いも揃って雉子鳩が、神代に島の湧いたように、むらむらと寄せて来るので、また一盆、もう一盆、夫人は立上....
春の潮」より 著者:伊藤左千夫
しようというは無理じゃねいか、まして男女間の事は親の威光でも強いられないものと、神代の昔から、百里隔てて立ち話のできる今日でも変らぬ自然の掟だ」 「なによ、それ....
五色温泉スキー日記」より 著者:板倉勝宣
惜しんでいる。あるいはひざまずいて離別の涙を流し、あるいは雪の上に身体を横たえて神代の礼拝をしている。ついに天を仰いで「おれもスキーをぬごうか」という。頭上に板....
千早館の迷路」より 著者:海野十三
いたのですよ。いいですか。ここは千早館でしょう」 「ええ、そうです」 「千早ふる神代もきかず龍田川――知っていますね。小倉百人一首にある有名な歌です。その下の句....
伊勢之巻」より 著者:泉鏡花
一様に、真の水色というのでござりましょ。 渡りますと、それから三千年の杉の森、神代から昼も薄暗い中を、ちらちらと流れまする五十鈴川を真中に、神路山が裹みまして....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
ば殆んど守護霊の再来と申しても差支ない位のものも少くないのでございます。古事記の神代の巻に、豐玉姫からお生れになられたお子様を、妹の玉依姫が養育されたとあるのは....
鴨猟」より 著者:芥川竜之介
大町先生に最後にお目にかゝったのは、大正十三年の正月に、小杉未醒、神代種亮、石川寅吉の諸君と品川沖へ鴨猟に往った時である。何でも朝早く本所の一ノ橋....
迷信解」より 著者:井上円了
るいは呪法というも、同一の意味である。今、その由来をたずぬるに、わが国にありては神代の時より起こると申すことじゃ。「神代の巻」に、「大己貴命が少彦名命と力をあわ....
私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
れた。あてのない大連行きだけに、私は早速その菊本をたずねる気になった。鎮南浦から神代丸に乗って大連に着いた。大連は当時「ダルニー」と言い、ロシア風の予想外の大都....