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神壇
「神壇〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
神壇の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「薤露行」より 著者:夏目漱石
声にてわれに語る御身の声をきくまでは、天《あま》つ下《くだ》れるマリヤのこの寺の
神壇に立てりとのみ思えり」 逝《ゆ》ける日は追えども帰らざるに逝ける事は長《と....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
てやると云った。久次郎もそれを信用して、なにぶんお頼み申すと云うと、行者はお豊を
神壇の前に坐らせて、一種のおごそかな祈祷を行なってくれた。その効験は著しいもので....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
した。 内部に入ってホッと一と息つく間もなく、忽ち産土の神様の御神姿がスーッと
神壇の奥深くお現われになりました。その場所は遠いようで近く、又近いようで遠く、ま....
「平家蟹」より 著者:岡本綺堂
うちに住みながら、玉琴もまだ知るまい。西海に沈みたる平家のうらみを報いんために、
神壇を築いてひそかに源氏を呪い、神酒を供えてもろもろの悪鬼羅刹を祭る。そち達ふた....
「小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
が、窓一つないらしい部屋のなかは、夜だか昼だか判らないように暗かった。ただ正面の
神壇らしいものの前に、黄いろい蝋燭の灯がぼんやりとともっているばかりであった。 ....
「霊廟」より 著者:永井荷風
堅い畳の上に坐って、正面の奥|遥《はるか》には、金光燦爛《きんこうさんらん》たる
神壇、近く前方の右と左には金地《きんじ》に唐獅子《からしし》の壁画、四方の欄間に....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
に選挙者の名すなわち自名と、法王に当たるべき法老の名と両方相書し、これを封鎖して
神壇の上に置き、おのおの誓式を行う。その式終わりて投票を開披し、票数その総数の三....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
が、やがて静かに坐って、
「御一同、永々お世話に相成りました」
それから正面の
神壇へも礼儀をして、ついと、邸の外へ出て行った。
――目もくれないで、
「さあ....
「三国志」より 著者:吉川英治
あるまい。だが、今度は祝ってやんなさい。この瓶に酒を買い、この山羊を屠って、血は
神壇に捧げ、肉は羹に煮て」 初めは、戯れであろうと、半ば笑いながら聞いていたと....
「こども風土記」より 著者:柳田国男
に心得ている。中部地方から関東では一般に、大か小か一つの小屋を掛けて、その中には
神壇を設け燈明供物を上げ、子どもの仲間がその中で寝ることを「おこもり」といってい....