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神気
「神気〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
神気の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「秋山図」より 著者:芥川竜之介
けんき》のようなものでしたよ。筆墨はあっても、筆墨は見えない。ただ何とも言えない
神気《しんき》が、ただちに心に迫って来るのです。――ちょうど龍翔《りょうしょう》....
「玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
じゃ。案内せい」 泰親はなにやら薬をとり出してくれた。それを飲むと千枝松は俄に
神気《しんき》がさわやかになった。彼は下部にたすけられて行綱の家の前までたどって....
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
が、之を降り盡せば其の横たわって居る一物を確と見届ける事が出来る、爾う思うと余は
神気平なる能わずと云う様で、何となく薄気味悪く、胸も切に騒ぎ出した。
一段、又....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
のおごそかな祈祷を行なってくれた。その効験は著しいもので、お豊はそのあくる朝から
神気がさわやかになって、七日ほどの後には元の達者なからだに回復した。それだけでも....
「雛妓」より 著者:岡本かの子
も絶え、親しむ人も絶え、望みも絶えながら、匍い出し盛りの息子一郎を遊ばし兼ねて、
神気朦朧とした中に、謡うように言った。 「今に巴里へ行って、マロニエの花を見まし....
「文士としての兆民先生」より 著者:幸徳秋水
しをば人の心術風俗に於て益有りしと為す乎将た害ありしと為す乎とルーソー之を読みて
神気俄に旺盛し、意思頓に激揚し自ら肺腸の一変して別人と成りしを覚え、殆ど飛游して....
「八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
した石材そっくり恐ろしく荒い剣法じゃ……そろそろ呼吸が荒くなって来たぞ、あまりに
神気を凝らし過ぎどうやらこれは悶絶しそうだ。参った!」と云って鉄扇を引いた。 「....
「十二神貝十郎手柄話」より 著者:国枝史郎
い薬がある。甲必丹カランス様が和蘭の国から、わざわざ持って来た霊薬で、一粒飲めば
神気が爽か! 二粒飲めば体力が増す。三粒四粒と毎日飲めば、女が一人では足りなくな....
「仇討姉妹笠」より 著者:国枝史郎
教団の祖師 でも主税は返辞をしなかった。 ますます衰弱が激しくなり、又
神気が朦朧となり、返辞をすることが出来ないからであった。 (このお方死ぬのではあ....
「血曼陀羅紙帳武士」より 著者:国枝史郎
、ジリジリと、相手の精神を疲労れさせているのであった。 斬り下ろした左門
神気の疲労が極点に達した時、相手は自然に仆れるか、自暴自棄に斬りかかって来るか、....
「剣侠」より 著者:国枝史郎
る猪之松の乾児からも遁れ、薮の裾の露じめった草野へ、跚蹣として辿りついた時には、
神気全く消耗し尽くした。 (仆れてなろうか! 仆れぬ! 仆れぬ!) が、ドッタ....
「落語・教祖列伝」より 著者:坂口安吾
るのである。 再びカメの目が没し、額が没し、頭が没してしまうと、その絶対速度に
神気を感じて、十兵衛は思わずブルブルッとふるえてしまった。 彼は殿様の前へにじ....
「瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
軍の事を計画したると毫も異なるところなし。小栗は幕末に生れたりといえども、その精
神気魄純然たる当年の三河武士なり。徳川の存する限りは一日にてもその事うるところに....
「あゝ二十年」より 著者:上村松園
う喜びでただ今いっぱいでございます。私はこれからゆっくりと一と息して、ゆるやかに
神気を養い、更に私の画業の楽しみをつづけてゆこうかと考えています。....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
ざる事業にいたりては、いまだ寸分も進歩の徴候を見ず。例えば、風俗交際のごとし、精
神気質のごとし、人物人品のごとし、徳義のごとし、礼節のごとし。その改良は一国の改....