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神父
「神父〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
神父の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「おしの」より 著者:芥川竜之介
いる。参詣人はもう一人もいない。
そう云う薄暗い堂内に紅毛人《こうもうじん》の
神父《しんぷ》が一人、祈祷《きとう》の頭を垂《た》れている。年は四十五六であろう....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
ェンナロ・コルバルタ(ヴェニスの玻璃工)に送れる文。(前略)その日バタリア僧院の
神父ヴェレリオは余を聖餐式に招きたれど、姿を現わさざれば不審に思いいたる折柄、扉....
「聖アレキセイ寺院の惨劇」より 著者:小栗虫太郎
変死を伝えても、姉妹二人には睫毛の微動すら見られなかったことである。 「一昔前は
神父フリスチァンと呼ばれた父が変死を遂げても、それが当然だと申さなくてはならない....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
するか? 所謂正統派の教うる神は怒り、猜む暴君であったが、霊訓の教うる神は愛の
神父である。しかもそはひとり名のみの愛ではない。神の一言一行は愛から生れ、愛によ....
「灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
を勧誘していた。私は二三度数会へゆき、マザーと話をした。公教要理は滑稽だったし、
神父の説教は矛盾していた。戦争中の宗教は政府からの弾圧があるのか云い度くないこと....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
せています。彼は行儀よく頭をふりながら、悲しそうに叫びました。 「遅すぎました、
神父さま。遅すぎましてございます。あなたが遅うございましたので、あなたに霊魂のお....
「金銭無情」より 著者:坂口安吾
すでに十年、絶無であつた。 私は然し他でも彼の評判を耳にしたことがあつた。QQ
神父及びLL氏、LL氏は日本の大学では文学史や中世思想史を講ぜられたが、本国|仏....
「足のない男と首のない男」より 著者:坂口安吾
とき、彼に会つてその話をすると、その文献ならなんとか教会にあつて、そこのフランス
神父は友達で先日も会つて何についてどんな話をしてきたなどゝ清流の流れるごとく語り....
「二合五勺に関する愛国的考察」より 著者:坂口安吾
本人のことだから連日見物人のあとを絶つことがなかったが、それらの日本人にむかって
神父の説教は厳禁せられていた。 ある日、十何人かの老幼男女の一団がやってきた。....
「志賀直哉に文学の問題はない」より 著者:坂口安吾
。 彼は我慾を示し肯定して見せることによって、安定しているのである。外国には、
神父に告白して罪の許しを受ける方法があるが、小説で罪を肯定して安定するという方法....
「生活と一枚の宗教」より 著者:倉田百三
ストリンドベルヒの『ダマスクスへ』、イプセンの『ペア・ギュント』、トルストイの『
神父セルジュウス』というものは霊魂が一つの正しい生活を求めて出発して、一人一人の....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
施あるのみ、である。 だから、信者は地下にくぐらざるを得ん。一方その指導者たる
神父は、主としてマカオならびにマニラから日本に潜入する。潜入した
神父はヨーロッパ....
「明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
島原の乱の時に、島民をアジって一揆に走らせた黒幕の策師たちは、追放のバテレン(
神父)ママコスの予言というのを用いた。五五〇年、日域に神童現れ、習わざるに諸学に....
「判決」より 著者:カフカフランツ
もない話をしました。たとえば、キエフへ商用旅行でいったとき、騒動のさなかに一人の
神父がバルコンに立っているのを見たということ。その
神父は、てのひらを切って大きな....
「あの顔」より 著者:大倉燁子
「不思議な人からの紹介だな」と云って、ぽいと夫人の手へ投げた。 「まあ、ミシェル
神父様からの御紹介状ですのねえ、あなた、
神父様御存じなの?」 「うむ。僕は若い頃....