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「神物〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

神物の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
十二支考」より 著者:南方熊楠
『抱朴子』に〈山中卯日|丈人《じょうじん》と称える者は兎なり〉。和漢ともにこれを神物として直ちに本名を呼ぶを忌むのだ。兎神が逢蒙をして后※《こうげい》を殺さしめ....
善の研究」より 著者:西田幾多郎
ているが、これは凡て誤である。主観客観とは一の事実を考察する見方の相違である、精神物体の区別もこの見方より生ずるのであって、事実|其者《そのもの》の区別でない。....
十二支考」より 著者:南方熊楠
院で顕仁助順淵聖広徳王てふ法成寺《ほうじょうじ》関白流の名の竜王を七昼夜祭ると、神物出現して蜥蜴のごとし、実に東海竜君なりと出《い》づ。画の竜と違い蜥蜴のようだ....
ルクレチウスと科学」より 著者:寺田寅彦
の科学の領域を逸出した問題である事はやむを得ない。もっとも今から百年二百年後の精神物理学者が今の私のような立場でこの巻を読めばあるいは、この巻において最も興味あ....
十二支考」より 著者:南方熊楠
とはちょっと気付いた人がなかったと見える。 ハヌマン猴はかく羅摩に精忠を尽して神物と崇めらるるから、インド人はこれを殺すを大罪とする由上に述べた。テンネントの....
十二支考」より 著者:南方熊楠
鳴くといった。烏が朝暮に定まって鳴くは周知された事、したがって伊勢・熱田等に鶏を神物とすると同時に、熊野を始め烏を神使とした社が多い。古エジプトには狗頭猴が旦暮....
辞典」より 著者:戸坂潤
とが出来る。 では物質は物質以外の存在、意識(観念・精神)にどう関係するか。精神物理学的乃至心理学的な概念としての個人の意識は、物理学的物質の極めて高次の質的....
十二支考」より 著者:南方熊楠
とあれば、その頃既に雷槌という名はあったのだ。古ギリシアローマともにかかる石器を神物とし、今日西アフリカにおけるごとく、石斧に誓うた言をローマ人は決して違《たが....
王成」より 著者:田中貢太郎
その鶉を見てしょげてしまい、ひざまずいて罷めさしてくれといった。 「大王の鶉は、神物でございます。私はこの鳥で生計たてておりますから、傷でも負うようなことがあっ....
パルテノン」より 著者:野上豊一郎
先は、イオニア式の四本の円柱を持つパルテノン(処女殿)になっていた。これは奉納の神物を所蔵する場所で、礼拝の場所ではなかった。それにも拘らず、その部屋の名が殿堂....
性格としての空間」より 著者:戸坂潤
云わば自然主義的に理解されているであろう。精神の原因と考えられるという言葉も、精神物理的立場に立つ一つの形而上学を意味する前に、先ず凡ての日常生活の信頼がそれに....
マルクス主義と唯物論」より 著者:三木清
現実性において存在するひとつの特殊なる仕方を示すのである。人間は言うまでもなく精神物理的統一体である。この存在を感性的として規定するとき、それは感覚主義的観念論....