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「神祇官〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

神祇官の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
夜明け前」より 著者:島崎藤村
師のあとを追って東京に出た中津川の友人香蔵のことを正香の前に言い出し、師が参与と神祇官判事とを兼ねて後には内国局判事と侍講との重い位置にあったころは、(ちなみに....
水の女」より 著者:折口信夫
縁が離れ過ぎていた。祝詞の効果を拡張し過ぎて、空文を唱えた傾きが多い。一方また、神祇官の卜部を媒にして、陰陽道は、知らず悟らぬうちに、古式を飜案して行っていた。....
奥の海」より 著者:久生十蘭
し、対屋の梁を伝う、やまかがしや青大将はご馳走のうちで、荘園の上りを持たぬ官務や神祇官は、蕨《わらび》根や笹の実を粉にして、枯渇した腹の養いにしているという。 ....
私本太平記」より 著者:吉川英治
は、山崎へ出ず、桂川を渡っていた。そして嵯峨から内野方面へ翼をひろげ、その本陣を神祇官(太政官の一庁)附近において、東南遠くの六波羅の府にたいし、すでに戦闘態勢....
私本太平記」より 著者:吉川英治
よそ乱雑でお粗末な政治機関であったようだ。――なにしろつい昨日までは、式部官とか神祇官であった公卿が、一朝、天皇親政の謳歌にのって、“俄か政務官”となったのだか....
山の人生」より 著者:柳田国男
『倭名鈔』のころまで、クニツカミまたはクニツヤシロと訓みますが、この二つは等しく神祇官において、常典によってこれを祭ることになっていまして、奈良朝になりますと、....
建国の事情と万世一系の思想」より 著者:津田左右吉
ように、仏事をも営まれた。そうして令の制度として設けられた天皇の祭祀の機関である神祇官は、後になるといつのまにかその存在を失った。天皇の地位の宗教的性質は目にた....
年中行事覚書」より 著者:柳田国男
、いろいろの新時代風に移って行こうとするのである。神無月の出雲の往来という類の、神祇官の記録と一致せぬ伝承などは、今一度この方面から仔細に考察して見る必要がある....