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「神祖〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

神祖の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
島原の乱」より 著者:菊池寛
して出陣した水野日向守|勝成は、「我若き時、九州に流浪して原城の名城なるを知る。神祖家康公が高天神城を攻めた時の如く、兵糧攻めに如くはない」 と云いも終らず、....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
した日である。一同の驚きはなかった。今日となってはもはやこのほかに見込みがない、神祖(東照宮のこと)以来の鴻業を一朝に廃滅するは先霊に対しても恐れ入る次第である....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
ている。徳川氏と存亡を共にする以外に、この際、情誼のあるべきはずがないと主張し、神祖の鴻恩も忘れるような不忠不義の輩はよろしく幽閉せしむべしとまで極言するものも....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
つきませんでした。 「さすがに、山陽だけに、村々酒有り、是れ誰が恩――と言って、神祖だの、源君だの、お追従《ついしょう》を並べていないが、大塩中斎あたりが、雪は....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
姉川か。 更にその立札に曰《いわ》く、 「元亀元年織田右府公浅井朝倉退治の時神祖御着陣の処」 ははあ、そうか、太閤記の講釈で聞いているところだ。さすがの....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
なっているのかしら――おれは時事問題などに頓着はない、なあに、三百年来の徳川だ、神祖の威光を以て天下を預っている徳川だ、西国方の大小名どもが束になってかかろうと....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
、事が大きい! 二十三 石田治部少輔三成は、畏《かしこ》くも神祖家康公に向って、まともに弓をひいた逆賊の巨魁《きょかい》である。 さればこ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
れても黙っているのか おめえはそれでもいいかは知らぬが 冥途《めいど》にいなさる神祖に対して なンと言いわけしなさるつもりだ チャカポコ チャカポコ ....
万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
黄金を得たのを、驚き悦び貴びたもう旨が宣せられてある。また長歌には、「大伴の遠つ神祖の、其の名をば大来目主と、負ひ持ちて仕へし官、海行かば水漬く屍、山ゆかば草む....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
心のなかで、じっと、 ――猿には親がある。 ――おれにはない ――猿には大神祖がない ――おれにはある! と、思って、歓びに盈ちあふれて来た。涙がなが....