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神秘的
「神秘的〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
神秘的の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
りに当り前の英雄だったことである。
賭博
偶然即ち神と闘うものは常に
神秘的威厳に満ちている。賭博者《とばくしゃ》も亦この例に洩《も》れない。
....
「或る女」より 著者:有島武郎
「それにしてもどうしてあなたはここを……倉地から手紙でも行きましたか」
岡は
神秘的にほほえんで葉子を顧みながら「いゝえ」といった。
「そりゃおかしい事……そ....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
点からいうと、沙漠の上に捨てられてある廃都にも似かよっていたが、その魅惑的であり
神秘的であり多元的である点については、沙漠に埋れている廃都などとは比すべくもない....
「灯台鬼」より 著者:大阪圭吉
五秒ごとの閃光が、不意に不気味な不動光に変ったかと思うと、灰色のガスの中へなにか
神秘的な光の尾を、そのままわずかに二秒ほども遠火のように漂わせて、それから急に、....
「闖入者」より 著者:大阪圭吉
見て、直に方位上の錯覚を起し、感興の涌くままに、本物の富士のつもりで、この薄紫の
神秘的な影富士を素速く写生しはじめる……」 「成る程」 「けれども、勿論これは、....
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
マンに紹介しなさい。よく男を捨てる女って」 そして、彼女はうれしそうに笑った。
神秘的に悧巧そうな影を、額から下にヴェールのように持っているこの若い娘が、そうや....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
。近来しきりにこの辺の樹木を伐り出すので、だんだんに周囲が明るくなって、むかしの
神秘的な気分が著しく薄れて来たとのことでした。どこでも同じことで、これはやむを得....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
仕事は、窓をあけてかの庭園をよく見ることであった。それは昨夜の夢によって、大いに
神秘的に感じられてきたのであった。早い朝日の光りは花や葉に置く露をきらめかし、そ....
「世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
て永遠に打ち砕かれた人や、あるいはその眼のうちに「死」と同じように「生」に対する
神秘的の反抗力を見いだした者はなく、彼の黒いひとみの奥底にじーっと動かずに横たわ....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
ある。同様にダニエルは光の幻影を描き、ジュレミアは天帝の威力を説き、ホシアは神の
神秘的象徴に耽って居る。エホバ神に何の変りもないのであるが、各自その天分に応じて....
「伯林の落葉」より 著者:岡本かの子
落葉、落ちる前の乾燥した黄褐色の木の葉を盛り上げた深い森林――この際、彼には何か
神秘的な特殊性を包蔵する境区として結局はこの境区の何処かに彼の一寸ものに触れれば....
「墓」より 著者:秋田滋
、そのひとは身も心もそッくりあなたに捧げ、世間の人が「恋」と云っている、ああした
神秘的な関係をあなたと結んでいるのです。そのひとの眼、愛情がそのなかで微笑ってい....
「健康三題」より 著者:岡本かの子
筋肉の房が現われた。私自身自分の女の肉体に青年のような筋肉の隆起が現われることに
神秘的な興味を持ったのだが、気がつくと、これに瞠っている少女の瞳は燃ゆるようだっ....
「ガルスワーシーの家」より 著者:岡本かの子
主へ返した。宮坂にそんな功利的な意図を以って見られたとも知らず、飽まで単に東洋の
神秘的の座興相手に擬せられたと信じて居るガルスワーシーは冷たくなった手を上衣のポ....
「層雲峡より大雪山へ」より 著者:大町桂月
下の絶景なるが、これなお鬼神の門戸にして、温泉からが楼閣也。その小箱に至るまでの
神秘的光景は、耶馬渓になく、昇仙峡になく、妙義山になく、金剛山になし。天下無双也....