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神経病
「神経病〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
神経病の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「白蟻」より 著者:小栗虫太郎
のであろうか、その怖ろしい果実が、当主熊次郎に至り始めて結ばれた。それが、今日の
神経病学で云う、いわゆる幻覚性偏執症だったが、偶然にもその月、彼の幻覚が現実と符....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
れている算哲博士の行状を、君に話すとしよう。帰国後の算哲博士は、日本の大学からも
神経病学と薬理学とで二つの学位をうけたのだが、教授生活には入らず、黙々として隠遁....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
だ。マヌエラにはマレー女の血がある“Latah”は、マレー女特有の遺伝病、発作的
神経病だ。ああ、いますべてが分ったぞ。あの夜の、ヤンとのあの狂態の因も……、いま....
「霊魂第十号の秘密」より 著者:海野十三
ッテカカル人間ニ対シ適当ナ電波的保護ヲ急グノデナケレバ、世ノ中ニハ「手ニオエナイ
神経病者」トイワレルモノガ年ト共ニ激増スルデアロウ。 自分ハ健康ヲ回復シタラ、....
「超人間X号」より 著者:海野十三
治療によって、谷博士はだんだん快方《かいほう》に向かった。 しかしよくなるのは
神経病の方だけであって、視力の方はまだ一向はっきりしなかった。博士はいつも繃帯《....
「後光殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
れも、一目で強烈な印象をうける――宛然仮面舞踏会なんだよ。然し、そう云う連中が、
神経病患者の行列ではなくて、真実芝居しているのだとすると、その複雑さは君でも到底....
「端午節」より 著者:井上紅梅
ないせいか、とにかく運動を肯じないで、分に安じ己を守る人らしく見えた。大臣は彼に
神経病があるのを罪無きものに思い、彼の地位に動揺を来さないから、彼は一|言も言い....
「わが妻の記」より 著者:伊丹万作
き上げるが、興味のない所は何年もほこりが積み放しになつている。家の中のある部分は
神経病的に整然と物が並び、だれかが彼女のるすにホンの一ミリほど品物を動かしてもす....
「潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
ほかならぬ、アマリリスの鉢だったのです。 だいたい、健全者の夢は妄想的であり、
神経病者の夢は、反対に、健全な内容を持っていると云われるのですが、もし両者の醒と....
「前記天満焼」より 著者:国枝史郎
いうことを云ったまでで、そうして品子が父や兄について、近所にいると看破したのは、
神経病者にありがちの、直感の結果だということである。....
「沙漠の古都」より 著者:国枝史郎
長に逢って見ると、どうして立派な西班牙人だ。そして可哀そうに大病だ。しかも病気は
神経病だ。脅迫観念に捉らわれている。それから女中に逢って見ると、一見|土耳古の女....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
たようです。つまり自分の信仰力で快くするのでございます。病人はそこの娘さんですが
神経病、ちょうど肺病などが起りかけたような具合にごく気が鬱して居るだけの事ですが....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
りながら脚をよろめかした気の毒な大使も、一人や二人ではなかった。彼女の鉄の体質は
神経病の餌だった。彼女が一生のうちに経験した危険や憂慮は、それだけでもっとも強壮....
「明治演劇年表」より 著者:岡本綺堂
石碑を建立し、荵塚という。 ○十一月、新富座の二番目に「木間星箱根鹿笛」を初演。
神経病の怪談にて、菊五郎の娼妓おさよ、好評。 ○二月三日、三代目中村翫雀、大阪に....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
とさえ言われるように、不健康になっています。もちろん肺病ばかりでなく、精神病や、
神経病も随分多いことと思います。 世界に無類の高層建築を誇るニューヨーク市では....